春夏連覇だけじゃない 健大高崎のスラッガーが秘めるもう一つの野望
スポーツ報知 / 2024年8月7日 6時0分
第106回全国高校野球選手権大会が7日に甲子園で開幕する。最初の3日間は午前と夕方の「2部制」で実施され、春夏連覇を目指す健大高崎(群馬)は、夕方の部の最初のゲームとなる第2試合(16時開始)で英明(香川)と対戦する。6日、兵庫・西宮市内で練習を行った大会屈指の強打者・箱山遥人捕手(3年)は低反発バット導入後の甲子園での「右バッター初アーチ」に意欲を示した。
甲子園100周年の記念すべき夏。暑さ対策の新たな試みとして設けられた「夕方の部」の最初の試合に、センバツ王者・健大高崎が登場する。
「低反発バットだったりいろいろな変化のある大会で、最初に経験させてもらえるのはありがたいです」。全国優勝を経験した主将らしく、箱山は堂々と受け止めた。史上8校目9度目の春夏連覇へ向けての初戦。ファンの注目度は高い。健大高崎が掲げるテーマのひとつである「スペクタクルベースボール」を意識したうえで「観客を魅了するようなプレーをしたい」と誓った。
群馬大会で打率5割6分3厘、2本塁打、12打点の数字を残した。その力強いスイングは、見る者を魅了する。「(甲子園では)まだ右バッターが低反発でホームランを打っていない。普段通り、しっかり振った結果がそうなれば」と“第1号”に意欲を示した。初めて低反発バットが導入された今春センバツでの本塁打は、モイセエフ・ニキータ(豊川)と正林輝大(神村学園)のサク越えが2本と、境亮陽(大阪桐蔭)のランニング本塁打の3本。いずれも左打者だった。
左腕エース・佐藤龍月(りゅうが、2年)が、群馬大会優勝後に手術を視野に入れるほどの左肘の故障で戦列を離れた。SNSでやり取りをしたことを明かし「佐藤に導いてもらった甲子園でもある。そこに感謝しつつ、しっかり勝つことによって恩を返したい」と言葉に力を込めた。勝負強い打撃に強肩、そして強烈なキャプテンシー。全てを備えた大会NO1捕手が、夕暮れの甲子園から再び頂点を目指す。(浜木 俊介)
◆箱山 遥人(はこやま・はると)2006年4月26日、東京都生まれ。18歳。5歳から野球を始め、足立九中では江戸川中央シニアに所属。高校では1年秋から正捕手となり、2、3年春のセンバツに出場。高校通算35本塁打。177センチ、84キロ。右投右打。
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