９日の定例会見も中止に 小池百合子都知事が６日の始球式で左膝骨折、当面テレワークへ

投球して左足が地面についた瞬間、滑らせる

　東京都は７日、小池百合子知事（７２）が６日に神宮球場であったプロ野球ヤクルト―阪神戦で始球式に臨んだ際、左膝関節を剥離（はくり）骨折したと発表した。全治２か月で、主な公務は当面テレワークで対応する予定。

　始球式は東京などで来年開かれる世界陸上やデフリンピックのＰＲが狙い。小池氏は、青いグラブ、白いスニーカーにヤクルトのユニホーム姿で登場。軽快な足取りでマウンドに上がると、左足を高く上げ、阪神・近本にボールを放った。山なりのツーバウンドだったが、球場からは「おー！」という声が上がった。

　盛り上がる場内の一方で、小池氏は投球時にバランスを崩した。よろけるようにマウンドから降り、両手を前足に置いて３秒ほど痛みをこらえるようにうなだれた。両手を上げて歓声に笑顔で応えたものの、やや足を引きずるようにしてグラウンドを去った。

　関係者によると、小池氏はマウンドに左足をついた際、足を滑らせ負傷。車いすで球場を後にし、そのまま病院へ向かったという。現在は自宅に戻り、仕事をするには支障がない状態。

　小池氏が特別顧問を務める都民ファーストの会幹部によると、小池氏は普段から軽いトレーニングなどは行っており、「この始球式のためにキャッチボールなど頑張って練習していた」という。ソフトボール経験者でもあるが、マウンド独特の傾斜には慣れておらず、滑りやすいスニーカーだったことも災いしたようだ。同幹部は「スパイクを履いていたら…。選手なら登録抹消でしょうね」と肩を落としつつ、「安静にテレワークするのは小池さんは不本意だと思う。できる範囲で頑張ってほしい」と話した。

　小池氏ら都幹部は７日午後、公明党国会議員らと都内で面会予定だったが、延期した。都によると今後の予定については未定。毎週金曜日に行われている定例会見も９日は中止に。党幹部によると、１５日の東京都戦没者追悼式には出席する意思があるという。