自転車ケイリン・太田りゆ「待ちに待った最高の舞台」敗者復活から準々決勝へ 五輪ネイルで気合い…パリ五輪

◆パリ五輪　第１３日　▽自転車トラック種目（７日、サンカンタンアンイブリーヌ・ベロドローム）

　女子ケイリン１回戦が行われ、初出場の太田りゆ（日本競輪選手会）は２組５位で同日の敗者復活戦に回ったが、組１位の会心の走りを見せて本戦に復活した。世界選手権２大会銀メダルの佐藤水菜（みな、日本競輪選手会）とともに８日の準々決勝に駒を進めた。

　五輪仕様のネイルで固めた太田は「待ちに待った最高の舞台。こんなにすごい声援を聞けて、この景色を見られて、全力で走れて本当に最高！２回目（の敗者復活戦）は絶対に行けるという気持ちで臨めたのもあって、いいレースができたんじゃないかと思います」と安どの笑みを浮かべた。

　昼過ぎから臨んだ１回戦は、位置取りでミスがあった。内側を固める想定だったが、前にできれずにライバル国に内側に入られてしまい、後退して５位。約２時間後の敗者復活戦は「前に出る」ことを意識。「冷静に判断できた」とうなずいた。最後の１周が終わった後もゴールだと思わず、「もう１周もがきましたね。これで最後にしたくないと必死で逃げて、バカヂカラだったな」と苦笑いだった。

　前回２１年東京五輪は補欠で同行し、代表選手の準備や本番のレースを見つめた。「伊豆ベロドロームよりも多い客席で、ほぼ空席がない。オリンピックマークがあるバンクの上を走ることができて、うれしく思っています」と感激していた。８日から準々決勝が始まる。「明日からが本当に難しい勝負になる。きょうはうれしかったけど、すぐに切り替えて、メダルを目指して走りたいと思います」と覚悟をにじませた。