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AS、新ルール作成メンバー国が上位3つに 違反、直前の変更など無法状態…中島HCも怒り「私たちが絶対ダメだと思ってたことを、普通にやっていた」

スポーツ報知 / 2024年8月8日 4時57分

ARの演技を終えひきあげる日本チーム(カメラ・岩田 大補)

◆パリ五輪 第13日 ▽アーティスティックスイミング チーム・アクロバティックルーティン(7日・アクアティクスセンター)

  アーティスティックスイミングのチーム・アクロバティックルーティン(AR)が行われ、2種目を終えて4位の日本(安永真白、比嘉もえ、佐藤友花、吉田萌、木島萌香、島田綾乃、和田彩未、小林唄)は、252・7533点の7位。テクニカルルーティン(TR)、フリールーティン(FR)、ARの3種目を合わせた合計880・6841点で5位。表彰台を逃し、中島貴子HCは「他国に比べ、足りないところが多かった」と悔しさをにじませた。

 東京五輪後からルールが大幅に変わり、初めて迎えたパリ五輪。日本は、新ルールに大きく振り回された形となった。「今大会一番悔しい部分でもあるが、この新ルールにおいて情報量が少ない」と、語気を強めた中島HC。パリ入り後、この日チームで上位3チームに入った中国、アメリカ、スペインと情報収集力の速さの違いを痛感したという。

 フィギュアスケートの様に技の一つ一つに難易率があり、出来栄え点がかけ合わされる新しい採点方式。演技構成を事前に申告する必要があり、技が認定されなければ「ベースマーク(最低点)」として大幅に減点される。中島HCによれば、上位3か国は新ルールを作成する世界水連の役員を擁し「アメリカ、スペインが舵を取ってやっている」。ルールはカタログ化されているが、それにのっとっていない技の形が認められるケースなど、判断基準の相違が大会中に発生していたという。

 例えば、日本チームはカタログを見て「絶対にダメ(ベースマークになる)」と認識していたリフトの上げ方を、アメリカが「普通にやっていた」と中島HC。米国の練習中に確認し、審判団にもその旨を伝えたが「今回は、水中(動作)はみない」と、パリでは見逃されることをその時知った形だ。米国などは事前に認識していたとみられ、最低点とならないことを確信して、より難易度の高い技を以前から練習していた模様。中島HCは「(世界水連に)抗議文を出すくらいの気持ちで伝えていた」と、明かした。

 演技構成の事前申告時間の変更なども大会直前に知らされるなど、「急にコロコロとルールが変わるのは本当に困る」と中島HC。この新ルールは、印象点が強く影響し、ロシアや中国などのいわゆる強豪国の“序列”を崩し透明性を高めるためと言われたもの。だが現状は、欧米の強豪国に情報力の差で劣る新たな“序列”に直面した形となった。

 「アメリカのリフトは、素晴らしい」と実力は認めつつ、1点を争う演技においてルールの恣意的な運用には疑問を呈する日本代表首脳陣。中島HCは、残すデュエット種目に向け「とにかく、これからまた新ルール変更があるので。その中でとにかく、点を取れるDD(難易率)稼ぎを考えたい」と、気持ちを切り替えた。

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