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張本智和「現実を受け止めなくていい方法があるんだったら…」スウェーデンにあと1ゲーム…惜敗 3位決定戦へ…パリ五輪

スポーツ報知 / 2024年8月8日 8時26分

◆パリ五輪第13日 ▽卓球 団体戦(7日、パリ南アリーナ)

 男子準決勝が行われ、世界ランキング4位の日本は同7位のスウェーデンに2―3で敗れた。第1試合のダブルスは戸上隼輔(井村屋グループ)、篠塚大登(愛知工大)組が3―1で先勝。第2試合は張本智和(智和企画)が今大会のシングルス銀メダルのトルルス・モレゴールを3―1で撃破。第3試合は戸上、第4試合は篠塚が敗れた。第5試合で張本がアントン・シェルベリに2―3で惜敗。2大会ぶりの決勝進出には届かなかった。9日の3位決定戦に回り、同1位の中国と同3位のフランスの敗者と対戦する。

 あと1ゲーム。あと2点。勝利はこれほどにも遠いのか。2―2で迎えた第5試合のシングルス。張本は最終ゲーム(G)の9―8から逆転され、マッチポイントで相手のレシーブをバックハンドで返そうとしたが、すかしたような形になった。3時間半を超える死闘。膝から崩れ落ち、両手を床につけて突っ伏した。田勢邦史監督が抱き上げるが、右手で目頭を覆い、再び力なく突っ伏す。しばらく立ち上がれなかった。「この現実を受け止めなくていい方法があるんだったら、それがいい」と力ない声を振り絞った。

 序盤は日本が主導権を握った。第1試合で戸上、篠塚組が今大会で初めて1ゲームを失ったが、第2G以降、3ゲームを連取して逆転勝ち。第2試合は張本が相手エースのモレゴールとの互角の戦いを制した。だが、第3試合から徐々にスウェーデンが奮起。第4試合の戸上は第2Gの終盤の競り合いで勝れず、クリスティアン・カールションに屈した。篠塚もモレゴールの前に届かなかった。

 託されたエースの第5試合。張本はバックハンドのラリーで先手を握り、先に2Gを連取した。だが、第3Gだった。「ほんの少し自分の戦術を最後まで実行できなかった」。逆に相手の戦術が機能し出し、サーブ3球目のフォアで打ち抜かれた。「3ゲーム目で決めきらなきゃいけなかった。相手がもう一回息を吹き返す前にそれを止めるしかなかった」と勝敗の分かれ目を語った。最終Gは左足がつりそうになったが、踏ん張った。

 前回21年東京五輪では準決勝で敗れての銅メダル。今回は雪辱を果たすべく、「ここで燃え尽きてもいいぐらいの気持ちで」臨んだ。「僕が2点を取ればヒーローだとか、昨日の恩返しだよか、そんなの思う余裕はなかった。みんなで1点ずつ取ってつないだたすき。僕が勝ったからどうではなく、僕が締めるだけで。みんなもベンチも一緒だっていうのをずっと言っていた。気合いとかどうでもいいので。勝つのが全てかなと。田勢監督を勝たせてあげたかった」。

 1日おいて日本時間9日午後5時には3位決定戦がある。「今の気持ちでいえば、もう頑張りたくないですね。もう本当に力は残っていないです。でもやるしかないって言うしかないですね。3人できょうは一緒に寝るしかないかな。きょうはもう明日の朝、3人で起きられれば十分だと思います」と振り絞った。

 21歳の張本、22歳の戸上、20歳の篠塚の若いチームが激闘を演じた。田勢監督は「素晴らしい試合だったから、何も恥ずかしいことではないよ。ちゃんと胸を張って。1ゲームを取る厳しさ、1本を取る厳しさを選手たちが感じ取ってくれたと思う」。敗戦のショックは計り知れないが、まだメダルのチャンスはある。必死に顔を上げる。

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