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【甲子園】帽子のつばに「猛虎魂」背番号11の2年生右腕で大阪桐蔭完封発進!西谷浩一監督「出来過ぎ」

スポーツ報知 / 2024年8月9日 5時0分

4回、力投する大阪桐蔭・中野大虎(カメラ・岡野 将大)

◆第106回全国高校野球選手権大会第2日 ▽1回戦 大阪桐蔭5―0興南(8日・甲子園)

 まっさらな甲子園のマウンドで、大阪桐蔭・中野が107球を投げ抜いた。「すごく広かったので、ホームランも打たれないだろう、と。キャッチャーミットに向かって投げることができた」。聖地初先発ながら、散発の4安打で完封した。チームの2年生が聖地で零封したのは、14年夏の田中誠也(対八頭)以来2人目。右腕では初、2年生バッテリーでの完封も初めてで、大阪勢春夏通算400勝目を飾った。

 大阪大会初戦や準決勝の履正社戦に続いて大事な試合を託された。「甲子園というマインドセット(気持ち、思考づくり)をした。打たせていこう、と」。テンポのいい中野に、打線も好左腕・田崎颯士から4回までに5得点を奪った。興南との春夏連覇経験校対決で夏は初の完封発進だ。

 最速154キロのエース右腕・平嶋桂知や、大阪大会決勝で1失点、15K完投の同学年・森陽樹ではなく、背番号11に初戦を任せた理由を、西谷浩一監督(54)は「何よりハートが強い」と説明。試合後半に、代打を送ることを考えていた指揮官は「代えるなよ」と訴えるような表情の中野と何度も目が合った。「7回にへばっているのか聞いたら『相手を見ながら投げている』と怒ってきたので…。代えたら怒ると思った」と苦笑い。マウンドから全力疾走でベンチに戻る“バテていないアピール”もあり、予定を変更。夏の初戦は11戦全勝で、甲子園通算70勝に到達した名将に「完封は出来過ぎ。代えるところがなかった」と、言わしめた。

 大の虎党一家で、亡くなった祖父・杉山力(つとむ)さんは生前、阪神の私設応援団を率いた。遺言で「大虎」と名付けられた。今大会前に届いた母・久美さん(48)からの手紙には「甲子園で投げることは、お母さんからしたらうらやましい。しっかり楽しんできて」と記されていた。自身も帽子のつばに「猛虎魂」と刻み、マウンド上では阪神のチャンステーマを頭の中で流す。幼少期から何度も訪れた地で「一歩一歩、勝ち進んでいきたい」と中野。甲子園の申し子が、6年ぶりの夏制覇へ先導する。(瀬川 楓花)

 大阪桐蔭が、興南(沖縄)との春夏連覇校対決を制し、大阪勢甲子園通算400勝を達成した。虎党の2年生右腕・中野大虎が4安打完封。同校で夏の2年生の完封は、優勝した2014年の田中誠也(大阪ガス)以来で、右腕としては初。また、西谷浩一監督(54)は、高嶋仁・前智弁和歌山監督(78)の夏最多38勝に王手をかけた。

 ◆中野 大虎(なかの・だいと)2007年6月18日、大阪・和泉市生まれ。17歳。5歳時に幸シーサーズでソフトボールを始め、小学6年から大阪泉州ボーイズに所属。富秋中では浜寺ボーイズでプレーした。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入り。最速149キロで、変化球はカーブ、スライダー、フォーク、チェンジアップ、カットボール。180センチ、79キロ。右投右打。

 ▼甲子園通算勝利 大阪桐蔭が春夏通算78勝目(17敗)。東邦を抜き、広陵と並んで7位。1位は中京大中京の136勝。

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