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「『すごい』とあきれました」86歳のコーチが明かす高飛び込み17歳エースの少年時代 日本勢初のメダル獲得を願う…パリ五輪

スポーツ報知 / 2024年8月9日 11時0分

8歳の玉井と馬淵かの子コーチ(提供写真)

 飛び込みの男子高飛び込みは9日に予選、10日に準決勝と決勝が行われる。パリで飛び込み史上初の五輪メダル獲得に挑むのが、17歳の高校2年生、玉井陸斗(JSS宝塚)。14歳で21年東京五輪を経験し、翌年の世界選手権(ブダペスト)では日本男子では初めて銀メダルを獲得した。歴史を塗り替え続ける水の申し子を、この世界に誘ったのがJSS宝塚の馬淵かの子コーチ(86)。幼少から異彩を放っていたという玉井に、エールを送った。

 玉井と飛び込みを引き合わせた馬淵かの子コーチは、たくましく育った玉井の活躍を祈る。「陸斗たちにはいつも『私ももう年やから、いつまでも待ってられへんでー』と言います(笑い)。陸斗は『僕は何回も(五輪に)出るからいつか取ります』と言うけど『あかん』と、いつも笑っています」。パリで願うのは、日本勢初のメダル獲得だ。

 玉井が小学生に入る頃、JSS宝塚でジュニアチームをつくり、飛び込みに誘った。体のバランスが取れた数人を見極めたが、実際に飛び込ませるとその才能に目を見開いたという。始めて1週間ほどで、遊び感覚で飛んだ3メートルの板。初めての高さに泣く子もいる中「元気に堂々と飛んで。『すごい』とあきれました」とかの子コーチ。何をしても、誰よりも早く習得。12歳の19年4月には、史上最年少で日本室内選手権を制した。

 飛び込み界のレジェンド、寺内健さん(44)も育てた馬淵崇英コーチ(60)のチームに移ってからは、外から成長を見守るかの子コーチ。実績を重ね、注目を浴びるホープは今でもかわいいまな弟子だ。「いつも言います。『あんた、一人でできているわけじゃない。崇英コーチにちゃんと感謝しなさい』と」。いつでも襟を正してくれる存在でもある。

 自身も1956年メルボルンから3大会連続で五輪に出場し、メダルに挑んだ現役時代。かの子コーチは、玉井へ「このままいけば、すごい選手になる。勝負は分からないけど、メダルを狙えるところまではいくと思います」と言う。日本飛び込み界の悲願を、17歳の背中に託す。(大谷 翔太)

 ◆玉井 陸斗(たまい・りくと)2006年9月11日、兵庫・宝塚市生まれ。17歳。3歳で水泳、小学1年から飛び込みを始める。シニアデビューとなった19年4月の日本室内選手権で史上最年少優勝。21年東京五輪男子高飛び込み7位で21年ぶりの入賞を果たし、22年世界選手権で日本史上最年少、過去最高位の銀メダル。160センチ、55キロ。家族は両親と兄。

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