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レスリング藤波朱理、初出場で金メダル!「最高です。オリンピック最高」公式戦137連勝&日本勢女子の夏季五輪金メダル50個目…パリ五輪

スポーツ報知 / 2024年8月9日 4時14分

優勝して日の丸を掲げる藤波朱理(カメラ・小林 泰斗)

◆パリ五輪 第14日 ▽レスリング(8日、シャンドマルス・アリーナ)

 女子53キロ級で初出場の藤波朱理(日体大)が金メダルに輝いた。決勝でルシアジャミレス・ジェペスグスマン(エクアドル)に勝利。中学2年から続く公式戦の連勝を137に伸ばした。レスリングの日本勢の金メダルは初日から3日連続。女子では初となった。女子の夏季五輪金メダルは50個目となった。

 藤波は「最高です。オリンピック最高。レスリング最高。やってきて良かったです」と喜びの声をあげた。

 第1ピリオド、藤波は先にタックルを仕掛ける積極策。さらに攻撃の手を緩めず2ポイントを先取すると相手の右脚をとってもう2点と優位に試合を進めた。同ピリオドは6―0と主導権を握って折り返した。第2ピリオドではカウンターからもう2点を追加。さらに加点してテクニカルスペリオリティーで早々に勝利を決めた。 

 藤波は中学時代の2017年から勝ち続け、21年世界選手権を17歳で初制覇。日体大進学後も父・俊一コーチと二人三脚で練習に励み、昨年9月の世界選手権で2度目の優勝。パリ五輪代表を決めた。破竹の強さに海外では“ワンダーガール”とも称された。

 唯一の不安要素はケガだった。3月に左肘を脱臼。じん帯断裂の手術を受け、五輪前最後の実戦で予定していた4月のアジア選手権を欠場した。だが「けがをしたからこそ学べるものがあった。この経験が良かったと言えるように、パリ五輪では必ず金メダルを取りたい」。逆境も前向きに捉え、初五輪を迎えた。

 自身の試合日の100日前から、自作の日めくりカレンダーを見ながら待ちわびた夢の舞台。7日の初戦から躍動した。「すごく楽しみな気持ちといい緊張感を持って試合に挑んだ。入場から試合まで楽しんでできていた」。初戦から準決勝は3試合で失点はわずか2と危なげなかった。「五輪チャンピオンになるために私はここに来た。もう1個集中して、自分のレスリングをして、必ず五輪チャンピオンになりたい」。前夜の誓いを果たし、頂点に輝いた。

 ◆藤波 朱理(ふじなみ・あかり)2003年11月11日、三重・四日市市生まれ。20歳。父・俊一さんの影響で4歳からレスリングを始める。三重・いなべ総合学園高から日体大へ進む。全日本選手権は20年から3連覇。世界選手権は21年オスロ大会、23年ベオグラード大会で金メダル。23年杭州・アジア大会優勝。164センチ。家族は両親と兄。

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