田中希実は１５００Ｍ準決勝敗退でパリ五輪の戦いを終える「私にとって必要な試練であって幸せな時間でした」…パリ五輪

◆パリ五輪　第１４日　▽陸上（８日、フランス競技場）

　【パリ（８日）＝手島莉子】女子１５００メートル準決勝で、２０２１年東京五輪８位入賞の田中希実（ニューバランス）は３年ぶりの４分切りとなる３分５９秒７０と好走したが、１１着で、決勝進出の条件となる６着とは３秒０１差で２大会連続の決勝進出とはならなかった。田中希実は５０００Ｍでも予選敗退しており、パリ五輪の戦いを終えた。

　田中希実「決勝に行けなかったことは残念です。いつか、もう一度（決勝に）立って見せる、という新たな気持ちを作れるレースになったと思います。４分を切れるとかいう問題ではなく、どの選手も１秒でも前へということしか見ていないので、中身の詰まったレースになった。自分の中では大きな一歩だったと思います。（パリ五輪は）苦しい時間が思ったよりも長い大会になってしまいましたが、私にとって必要な試練であって、理不尽な苦しみではなく、私に与えられるべくして与えられた本当に幸せな時間でした。そういう時間を味わえたことがとてもうれしいです」

　◆田中　希実（たなか・のぞみ）１９９９年９月４日、兵庫・小野市生まれ。２４歳。小野南中３年で全国大会１５００メートル優勝。西脇工で全国高校総体３年連続入賞。１８年Ｕ２０世界陸上３０００メートルで日本人初優勝。同大に進学。１９年ドーハ世界陸上５０００メートル１４位。２１年東京五輪１５００メートル８位入賞。２３年ブダペスト世界陸上５０００メートル８位入賞。１０００メートル、１５００メートル、３０００メートル、５０００メートルで日本記録を持つ。家族は両親と妹。１５３センチ。