中谷潤人がゴルフ場で走り込み 柔道・阿部一二三の金メダルに「刺激になりました」

ゴルフ場キャンプをスタートさせたWBC世界バンタム級王者・中谷潤人

　プロボクシングＷＢＣ世界バンタム級（５３・５キロ以下）王者・中谷潤人（Ｍ・Ｔ）が９日、次戦に向けて神奈川・相模原市の相模湖カントリークラブで走り込み合宿をスタートさせた。

　次戦については相手、時期、場所は未定。秋以降に行われることを想定して、いつ試合が決まってもいいように早めの始動となった。日本スーパーフェザー級（５８・９キロ以下）５位の神足茂利ら３人のジムメートらとともにゴルフ場のコースの起伏を生かしてのランニングトレーニングで下半身強化を図った中谷。「ケガなく、自分が動きたいように動ける体を作る。芝生は足の踏ん張りとか力が伝わってくるので、ひとつひとつ力を確認しながら、その力をより発揮できるよう、丁寧に練習したい」。１２日午前まで、午前は長距離、午後はダッシュ系の練習で走り込みを行う。

　中谷は７月２０日、両国国技館で同級１位ビンセント・アストロラビオ（フィリピン）を初回ＫＯ勝ちし、初防衛に成功。２６歳の世界３階級制覇王者は、戦績を２８戦全勝（２１ＫＯ）と無敗記録を伸ばした。試合から１週間後には練習を再開。ＷＢＯ世界フライ級（５０・８キロ以下）新王者で親友のアンソニー・オラスクアガ（帝拳／米国）や家族とともに関西旅行などで気分転換を図った後、８日には神奈川・相模原市のＭ・Ｔジムでスパーリングを再開した。１階級上の日本スーパーバンタム級（５５・３キロ以下）１位の石井渡士也（ＲＥ：ＢＯＯＴ）相手に４ラウンド、強烈な左ボディーストレートをさく裂させるなど精力的に動いた。

　現在、パリ五輪が開催中で、中谷は柔道男子６６キロ級の阿部一二三（パーク２４）の連覇に感激。９日に２７歳となった阿部とは同学年で、スポンサーが同じという縁で、お互いの試合に応援するという仲。昨年５月の米国ラスベガスでの防衛戦へ応援に来てくれた阿部に対し、中谷も昨年１２月のグランドスラム東京での優勝を目の当たりにした。阿部の金メダル獲得に中谷は「試合後はおめでとうございますとメールを送りました。刺激になりますね」と話し、今度は自身の番だと気合を入れた。