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藤波朱理「ガチ」指導中の伊調馨コーチが語る金メダリストの成長…入学当初は「私がボコボコに」今は「もう必死」

スポーツ報知 / 2024年8月9日 22時5分

昨年12月、全日本選手権を観戦する藤波(左)と伊調氏

◆パリ五輪 レスリング女子53キロ級▼決勝 藤波朱理 テクニカルスペリオリティー ジェペスグスマン(8日・シャンドマルス・アリーナ)

 女子53キロ級で藤波朱理(20)=日体大=が初出場で金メダルに輝いた。決勝で3分37秒でルシアジャミレス・ジェペスグスマン(エクアドル)に10―0のテクニカルスペリオリティー勝ち。中学2年から続く公式戦の連勝も137に伸ばした。レスリング女子で五輪4連覇の伊調馨(40)=ALSOK=は藤波を日体大でコーチとして指導している。藤波の強さの理由や競技に取り組む姿勢を明かした。

 2人のスパーリングは公式戦のように熱を帯びる。多い時は週に3~4回。「本当にガチ」で胸を突き合わせる。入学当初は「私がボコボコにしてました」と圧勝していたが、得意のタックルに入ってからの処理、取り切るための筋力や体幹などの課題に取り組み、2年半で成長。今では「もう(ポイントを)取るので必死」とほぼ互角だ。加えて「負けると『もう1本お願いします』と来る性格。最終的には朱理が勝ってるというパターンが多い」と苦笑する。

 指導者と対戦相手の目線から見る藤波の強さは攻守両方にある。タックルを軸とした攻撃力が注目されるが「ディフェンスの部分もすごく秀でたものがあって、足を触らせない。手足の長さもあるので、朱理の足を触るのは容易ではない」と実感。食事やケアへの意識も並大抵ではない。「自分の体に関して、誰よりも向き合ってるんじゃないか。妥協がない子だなと、いつも感心して見ている」と目を細めた。

 自身は公式戦189連勝(不戦敗を除く)の大記録を持つが、藤波も137連勝と着実に重ねている。連勝記録との付き合い方は「知らないうちにどんどん伸びていくと思うので、あまり考えないでいい」と助言。「伸びしろもあるので、そこを伸ばしていくことで2連覇、3連覇も見えてくる。私が21歳の時はここまで追求できなかった。この先、どんな選手になっていくのかすごく楽しみ」。その挑戦をこれからもマット上でサポートしていく。(林 直史)

 ◆レスリングの連勝記録 日本男子では64年東京五輪フェザー級(63キロ級)金メダリストの渡辺長武(おさむ)が公式戦189連勝でギネスブックにも載った。女子は2004年アテネ大会から五輪4連覇(63キロ級→58キロ級)の伊調馨が189連勝(不戦敗を除く)、五輪3連覇(55キロ級→53キロ級)吉田沙保里が119連勝。世界ではグレコローマン130キロ級のアレクサンドル・カレリン(ロシア)が五輪・世界選手権で61連勝。13年間無敗で「霊長類最強」と称された。

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