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「元祖霊長類最強女子」吉田沙保里さん、137連勝で金メダルの藤波朱理にエール「記録伸ばして」

スポーツ報知 / 2024年8月9日 22時20分

金メダルを獲得し、ハートポーズを作る藤波朱理(カメラ・小林 泰斗)

◆パリ五輪 レスリング女子53キロ級▼決勝 藤波朱理 テクニカルスペリオリティー ジェペスグスマン(8日・シャンドマルス・アリーナ)

 レスリング女子五輪3連覇を含む4大会連続メダリストの吉田沙保里さん(41)が女子53キロ級で、中学2年から続く公式戦の連勝を137に伸ばし、金メダルに輝いた藤波朱理(20)=日体大=の優勝を祝福した。119連勝を記録した吉田さんが感じる数字との向き合い方、五輪連覇まで。「元祖霊長類最強女子」がエールを送った。(取材構成・高木 恵)

 藤波選手、強かったです。マットの上でお父さんと喜ぶ姿が心に染みました。私も初めてのアテネ五輪(2004年)は同じでした。私の夢は家族の夢。家族のために頑張ろうと思って戦いました。アテネの頃は21歳で、藤波選手は今20歳。決勝戦を見ながら「私が20歳の時と、今の藤波選手が戦ったらどうなるのかな」って想像したりしてみました。

 いろんなバリエーションのタックルがあって、レスリングが緩急自在。膝から下にタックルに入れるところも強みです。相手はなかなか技を切れません。私は離れたところから下から上に入るのが得意でした。そうすると技を返されるリスクも増えるんです。下に入れなかったから、そこがすごいなと思って見ていました。

 私は憧れの谷亮子さんの84連勝に近づいたときに「もうすぐ記録に並びますが」と記者さんから聞かれて、急に意識するようになりました。試合の度に緊張して「負けたらどうしよう」と思うことが増えました。その度に「考え過ぎてもしかたがない。私はここに何しに来たんだ、勝ちに来たんだ」と自分に言い聞かせました。藤波選手は五輪前から「連勝数字は過去のこと」という言葉を繰り返していました。これまでのように目の前の1戦1戦に集中していけばいいんです。

 今後ますます研究されるだろうし、勝ち続けるということは周囲が思っている以上に、選手本人からしたら大変なこと。けががつきものの競技ですし。それでも藤波選手ならやってくれるでしょう。五輪での連覇も連勝も、記録をどこまで伸ばしてくれるか楽しみです。

 ◆レスリングの連勝記録 日本男子では64年東京五輪フェザー級(63キロ級)金メダリストの渡辺長武(おさむ)が公式戦189連勝でギネスブックにも載った。女子は2004年アテネ大会から五輪4連覇(63キロ級→58キロ級)の伊調馨が189連勝(不戦敗を除く)、五輪3連覇(55キロ級→53キロ級)吉田沙保里が119連勝。世界ではグレコローマン130キロ級のアレクサンドル・カレリン(ロシア)が五輪・世界選手権で61連勝。13年間無敗で「霊長類最強」と称された。

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