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張本美和、安堵の涙 ひな&美宇姉さんの「思い切って」唱え逆転!卓球女子団体、初の金メダルへ10日午後10時4連覇中の中国と対戦

スポーツ報知 / 2024年8月10日 7時0分

決勝進出を決め、ほっとした表情で涙を流す張本美(右)を笑顔で見つめる平野と早田(カメラ・岩田 大補)

◆パリ五輪第14日 ▽卓球 団体戦(8日、パリ南アリーナ)

 8日の女子団体準決勝で、世界ランキング2位の日本は同5位のドイツを3―1で下し、2大会連続の決勝に進出。4大会連続の表彰台となる銀メダル以上が確定した。第1試合は早田ひな(24)=日本生命=、平野美宇(24)組が3―1で先勝。第2試合で張本美和(16)=ともに木下グループ=が0―3で今大会初黒星。第3試合で平野、第4試合で美和が3―0で勝った。初の金メダルを目指して10日(日本時間同日午後10時)の決勝で4連覇中の中国に挑む。

 重圧をはねのけ、美和の目から安堵(あんど)の涙があふれた。2―1で迎えた第4試合の第3ゲーム(G)。サービスを出し、相手の返球がネットにかかると、日本の銀メダル以上が決まった。初対戦で16年リオ五輪団体銀の強敵に11―0で完勝。初五輪に挑んでいる16歳は「メダルが取れてうれしいより、勝ててホッとした気持ちが一番大きい」とタオルで目元を覆った。

 苦しさにつぶされそうだった。第2試合は入念に戦術を立てたが、18歳のサウスポー選手の変則的なサーブなどに苦戦。世界ランク8位の美和に対し、相手は100位。持ち味の対応力を発揮できずに、格下相手にストレート負けを喫した。動揺を隠せないまま、コーチの父・宇さんの元へ向かった。「技術より気持ち」。いつも支えてくれる父の言葉に腹をくくった。

 だが、敗戦から約36分。第4試合の第1Gも、初対戦のベテランに2―7と劣勢を強いられた。「2回も負けたらどうしよう…」。不安を打ち消したのは仲間の声だった。平野、早田にかけられた「思い切って」との言葉を心で復唱。「戦術はなし。思い切る。諦めない」。長いサーブや力強いラリーで上回り、怒とうの8連続得点で逆転。勢いに乗り3ゲームを連取した。

 決勝では5連覇を狙う中国が待ち構える。2月の世界選手権団体決勝では、日本はパリ五輪代表の3人で挑み、早田、平野が2勝。美和も東京五輪2冠で今大会もシングルスVの陳夢(ちん・む)から1ゲームを取り「やりあえる部分はある」と頼もしい。

 日本は早田の左腕のけがもあり、美和は全3試合で単2回のエース位置を任されている。この日は第5試合に起用予定の早田を“温存”させることにも成功した。過去に2度、五輪決勝で敗れている中国との大一番。「目指すは金メダル。考えすぎず思い切ってできれば結果はついてくる」。苦境を乗り越え、ひと皮むけた16歳は闘志を燃やした。(宮下 京香)

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