“無課金おじさん”２８年ロス五輪出場意欲 一見クールも「私の中では嵐が吹き荒れていた」…パリ五輪

　世界中で話題となっている“無課金おじさん”ことパリ五輪の射撃混合エアピストル銀メダルのユスフ・ディケチュ（トルコ）が９日、５５歳で迎える２８年ロサンゼルス五輪出場へ意欲をみせた。英ＢＢＣなどが報じた。

　ディケチュは競技用の眼鏡や耳当てなどの装備を一切つけず、シルバーヘアにカジュアルなＴシャツ姿、左手は無造作にポケットに入れながら撃つ姿が世界中で話題になった。男子棒高跳び決勝で世界記録を出し優勝したアルマント・デュプランティス（スウェーデン）ら、多くの選手がポーズをまねている。

　競技中は表情を崩さずクールに見えたが、本人は「とても落ち着いているように見えたと言われるが、実際は、私の中では嵐が吹き荒れていた」と当時の心境を吐露。“無課金”ぶりが注目を集めていることについては「私の射撃姿勢がオリンピック精神にのっとったものだからだろう。フェアプレー、シンプル、明快さ、そして自然体。それが注目を集めた理由だと思う」と語った。

　五輪は５大会連続出場で５１歳にして今回初めてメダルを手にした。今後については「私とパートナーは２８年ロサンゼルス五輪で金メダルを取れるでしょう。金メダルは２８年まで貸しているだけ」とコメントし、出場と雪辱へ意欲をみせた。