山下美夢有はメダルラインまで１打及ばず４位 リディア・コが金メダル…パリ五輪

◆パリ五輪　第１６日　▽ゴルフ（最終日＝１０日、ゴルフナショナル＝６３７４ヤード、パー７２）

　最終ラウンドが行われ、首位と２打差３位から出た山下美夢有（みゆう、加賀電子）は５バーディー、２ボギー、２ダブルボギーの７３で回り、通算６アンダーの４位。前回東京大会銀メダルの稲見萌寧に続く、日本女子２大会連続の表彰台には届かなかった。リディア・コ（ニュージーランド）が金メダル、エスター・ヘンゼライト（ドイツ）が銀メダル、林シウ（中国）が銅メダルを獲得した。４２位から出た笹生優花（アース製薬）は８２で１７オーバーの５４位で終えた。

　表彰台には届かなかった。山下は首位と２打差の２位タイで迎えた終盤１６番パー３、第１打をグリーン手前の池に落とし、ぼう然とした。３・５メートルのボギーパットはカップを抜け、この日２つ目のダブルボギーでメダル争いから後退した。

　第３日までは最少に並ぶボギーわずか４個と安定していた。最終日は２番のバーディーで一時首位に並んだが、６、７番とショットが乱れ、連続ボギー。９番で寄せのミスからダボ。１４番で伸ばし、１５番で６メートルを沈めて上位に食らいついたが、一歩及ばなかった。

　１５０センチの小さな体から放たれる正確なショットを武器に、昨年まで国内ツアーで２年連続女王の座に就いた。６月の全米女子プロ選手権でメジャー自己最高の２位に入り、出場権を獲得。「五輪といえば（陸上短距離のウサイン・）ボルト選手（ジャマイカ）のイメージ。特別な大会」と語り、気持ちを高めてパリへ向かった。

　大会前に男子で銅メダルの松山英樹（ＬＥＸＵＳ）から「女子は金メダル取れるように頑張って」とエールを送られ、「うれしかった。ベストを尽くして頑張る」と意気込んでいた。日の丸を背負い、世界に通用する実力は示した。この悔しさを４年後のロサンゼルス五輪で晴らす。

　◆山下　美夢有（やました・みゆう）２００１年８月２日、大阪・寝屋川市生まれ。２３歳。５歳から父の影響でゴルフを始める。大阪桐蔭高３年時の１９年に全国高校ゴルフ選手権で優勝。同年１１月のプロテストに合格し、２１年のＫＫＴ杯バンテリンレディスで初優勝。２２、２３年は年間５勝ずつを挙げ、２年連続で年間女王に輝く。通算１１勝（うち国内メジャー３勝）。１５０センチ、５２キロ。家族は両親と弟、妹。