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見せ場作った赤崎暁、五輪の日本男子マラソン歴代最高記録で6位入賞も「僕はまだまだ。日本記録を出してから」

スポーツ報知 / 2024年8月11日 6時0分

6位入賞し国旗を持って笑顔をみせる赤崎暁(カメラ・岩田大補)

◆パリ五輪 第16日 ▽陸上 男子マラソン(10日、パリ市庁舎前スタート、ベルサイユ宮殿折り返し、アンバリッド(廃兵院)前ゴール=42・195キロ)

 10日のマラソン男子(パリ市庁舎前スタート、ベルサイユ宮殿折り返し、アンバリッド=廃兵院=前ゴール、42・195キロ)で、初出場の赤崎暁(あきら、26)=九電工=が、五輪の日本男子歴代最高記録となる2時間7分32秒の自己ベストをマーク。6位入賞と大健闘した。「日本マラソン界の父」と呼ばれる金栗四三さん以来100年ぶりに熊本県民からマラソン代表になった26歳は25キロをトップ通過するなど見せ場をつくった。大迫傑(33)=ナイキ=は13位、小山直城(28)=ホンダ=は23位だった。(晴れ。気温17度、湿度74%、無風=スタート時)

 爽やかに晴れたパリで、6位入賞だ。両手を広げて爽快にフィニッシュした赤崎は「人生で一番楽しいレースでした」と満開の笑顔。アップダウンが激しく、五輪史上最も困難とも言われた難コースで2時間7分32秒の自己ベスト。25キロ地点は首位で通過した。「日本マラソン界の父」と呼ばれる金栗四三さん以来、100年ぶりの熊本出身の五輪ランナーは「いつも通り挑めた」と頼もしかった。

 メダルも狙える好走だった。約15キロから始まる坂の手前で「後ろの方にいたら先頭に追いつくのが大変」と判断して前へ。約25キロの下りでは集団のペースが落ちたが「自分のリズムで走る」と意識してトップに躍り出た。その後も表彰台が見える好位置で走り続けたが、約28キロの急激な上りに両脚の太もも裏がつりそうな感覚に襲われ「追いかけて後半大失速するより自分のリズムをキープしよう」と冷静に走った。

 坂対策は万全だった。最高地点は20・3キロ付近の183メートルで、上りは最大13・5%、同下りは13・4%あった。箱根駅伝の5、6区とほぼ同等の激しいコース。昨年11月に試走した際に「悲鳴を上げながら上った」と危機感を覚えた。そこで、高低差が85・8メートルある2月の青梅マラソン出場を決めた。「ここでしっかり走れなかったら、パリでは到底戦えない」と日本人最高記録の1時間29分46秒で走破し、手応えを得ていた。

 同郷の金栗四三さんは1912年ストックホルム五輪で途中棄権。「完走できて良かったです」と冗談めかした赤崎は、「日本記録(2時間4分56秒)を出すまでは、僕はまだまだ。日本記録を出してから、僕は強いぞって言いたい」。パリ五輪が、赤崎の本当のスタートだ。(手島 莉子)

 ◆赤崎 暁(あかさき・あきら)1998年1月21日、熊本・大津町生まれ。26歳。九電工所属。中学1年から陸上を始め、開新高3年時に全国都道府県駅伝4区10位。2016年、拓大に入学して箱根駅伝は4年連続出場。初マラソンは22年2月の別府大分で2時間9分17秒。パリ五輪前までの自己記録は同年12月の福岡国際での2時間9分1秒。23年10月のマラソングランドチャンピオンシップ2位でパリ五輪代表に初内定。170センチ。

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