６位入賞 鈴木優花の粘りの走りに感じた「強さ」…増田明美さんが見た

◆パリ五輪　最終日　▽陸上　女子マラソン（１１日、パリ市庁舎前スタート、ベルサイユ宮殿折り返し、アンバリッド前ゴール＝４２・１９５キロ）

　女子マラソンが１１日に行われ、初出場の鈴木優花（２４）＝第一生命グループ＝が２時間２４分２秒の自己ベストで６位入賞を果たした。五輪史上最も困難と呼ばれるアップダウンの激しいコースに順応した。東京五輪８位入賞の一山麻緒（２７）＝資生堂＝は２時間３４分１３秒で５１位。今大会５０００＆１万メートルで銅メダルを獲得したシファン・ハッサン（３１）＝オランダ＝が２時間２２分５５秒の五輪新記録で金メダルを獲得した。

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　集団から遅れても、また、追いつく。鈴木さんの粘り強い走りは見事でした。元々、上りは強い。大会前、鈴木さんは「どう下るか、です」と話していました。米国ボルダー合宿で起伏の激しいコースで走り込み、タフなコースで戦える脚ができていました。終盤まで勝負したのは２時間１１分台や１３分台の選手です。大きな自信をつけたと思います。鈴木さんを指導する第一生命グループの山下佐知子さんは「花開くのは２８年のロス五輪です」と話しています。今から楽しみです。

　金メダル獲得のハッサンさんは歴史に名を残しました。上りは苦手のようでしたが、そこでは力を使わないように走っていましたね。

　８位入賞した東京五輪から順位を落としてしまった一山さんは背負っていたものが大きかった。欠場した前田穂南さんは自分自身が一番、無念に感じているはずです。また、来年の東京世界陸上を目指して活躍することを期待しています。（８４年ロス五輪女子マラソン代表、スポーツジャーナリスト・増田　明美）