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卓球・張本美和「負けた以上は差はある」が「努力を続ければ、必ず超えられる」初五輪で中国超えに手応え…担当記者が見た

スポーツ報知 / 2024年8月12日 6時0分

銀メダルを獲得し、Vサインポーズの(左から)平野、木原、張本美、早田(カメラ・小林 泰斗)

◆パリ五輪 第16日 ▽卓球(10日、パリ南アリーナ)

 10日の女子団体決勝で、日本は2大会連続の銀メダルを獲得した。5連覇した中国に0―3で敗れ、悲願の頂点に手が届かなかった。初出場の張本美和(16)=木下グループ=は早田ひな(24)=日本生命=と組んだ第1試合のダブルスと第3試合のシングルスで中国から計3ゲーム(G)を奪取。日本勢の同競技10個目となるメダルを手にし、28年ロサンゼルスでの金メダルへ光が見えた16歳の戦いを担当の宮下京香記者が「見た」。

 悔しさとうれしさの詰まったひと夏の経験が、張本美をまた強くする。中国との決勝で2試合を任されて敗れはしたが、複で2G、世界ランク3位の王曼昱(おう・ばんいく)との単で1Gの計3Gを奪った。日本の2大会連続の銀メダルに、16歳は「悔しい気持ちもあるし、メダルを首にかけたら本当にうれしい気持ちもある。(満足度は)100%」と戦い抜いた初五輪を振り返った。

 4年後に光がさした。早田とのダブルスは、8日の試合後に渡辺武弘監督から出場を伝えられた。“奇策”ペアは昨年の混合団体W杯で1ゲーム組んだのみ。練習は決勝当日を含めてたった2日。それでも動揺はない。張本美がサーブで崩し早田が好機を作れば、強打で決めて第1Gを先取。第3Gも奪い、2―2の最終Gは、4―5から武器のバックハンドで3連続得点。一時、9―5でリードし、最後まで追い詰めた。

 王との第3試合も第1Gの10―7のゲームポイントから追いつかれたが、驚異の精神力を発揮。12―12でバックハンドをクロスに連続で決めて第1Gを奪った。観客も足をバタバタさせて興奮した。その後、3Gを取られたが、終盤に点を取るたびに両手を広げて大きな身ぶりで鼓舞する王の姿から16歳がどれほど中国を苦しめているか見て取れた。「負けた以上は差はある」とした上で「いいプレーはできた。五輪前に想像したより(差が)少ないと感じた。努力を続ければ、必ず超えられる」と言い切った。

 中学から強くなる環境を求めて故郷の仙台から神奈川に拠点を移した。平野美宇(24)らトップ選手と過ごし「意識は変わった」と心技体で成長してきた。4年後、20歳で迎えるロサンゼルス五輪へ。「私もメダルが欲しい。負けて悔しい部分は、次の五輪で返したい」。次世代エースは強くなって夢舞台に帰ってくる。(宮下 京香)

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