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鏡優翔、最重量級で日本女子初の金メダル「私はこの手でつかんだ」04年アテネ、08年北京で銅の浜口京子を超える初の快挙…パリ五輪

スポーツ報知 / 2024年8月11日 21時16分

優勝しコーチを抱え上げる鏡優翔(カメラ・岩田 大補)

◆パリ五輪 最終日 ▽レスリング(11日、シャンドマルス・アリーナ)

 女子フリースタイル76キロ級決勝が行われ、鏡優翔(ゆうか、サントリー)がブレーズ(米国)を破り、金メダルを獲得。最重量級で日本女子初の快挙となった。これまでは最重量級での日本勢の最高位は2004年アテネ、08年北京の浜口京子の銅メダルだった。

 鏡は「みんなが涙を流して喜んでくれたことが一番の幸せです。全試合楽しんでいこうと思った。緊張すら楽しんでオリンピックを過ごしました。ずっと目指してきた誰も成し遂げたことないことを私はこの手でつかんだこと、本当にうれしい」と興奮気味に語った。

 第1ピリオド、鏡は徐々に重圧をかけて1ポイントを獲得。その後、相手に場外に押し出されて同点とされた。第2ピリオドでは鏡がタックルを繰り出して両者の動きが激しくなる。残り1分半を切って、鏡は前に出ながらタックル。場外に押し出しながら2ポイントを追加した。相手の反撃をかわし、最後は相手を組み伏せ、リードを守り切った。

 2023年世界選手権を制し、最重量級の日本女子では浜口京子以来、20年ぶりに世界女王となった実力者。ただ今年5月に、右膝内側側副じん帯を損傷。全治2か月と診断されるアクシデントに見舞われた。五輪を目前に落ち込む気持ちがあったが、けが翌日にはリハビリを開始。5月下旬には「リハビリもトレーニングも毎日充実している。今はパリの金しか見えてない」と前向きに。実戦から遠ざかり、ぶっつけ本番とも言える状況で臨んだ大舞台で大きな偉業をなし遂げた。

 女子フリースタイル53キロ級で金メダルを取った藤波朱理(日体大)とは大の仲良し。今大会も同部屋で、「絶対一緒に金メダル取る」と約束を交わした。藤波は先に有言実行し、「優翔さんの試合を目に焼き付けて、そのあと2人で乾杯したい」と言った。輝く後輩の姿に、そして後輩の希望をかなえるため、さらに燃えた。

 2008年北京五輪からレスリング女子が採用されてから、“新お家芸”としてメダルを量産してきた日本。だが、過去5大会で最重量級は金メダルがなかった。「最重量級は勝てないと言われてたのがすごく悔しくて、私がばん回したい」と語っていた鏡。ついに最も輝くメダルをもたらした。

 ◆鏡 優翔(かがみ・ゆうか)2001年9月14日、山形市生まれ。22歳。小学1年でレスリングを始め、中学3年でJOCエリートアカデミーに入校。帝京高で全国高校総体を3連覇し、東洋大に進学。4月からサントリー入社予定。世界選手権は76キロ級で初出場の22年に3位。23年優勝。全日本選手権は2階級で3度優勝。167センチ。

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