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【甲子園】白樺学園13年ぶりの勝利逃す…エース右腕・半沢理玖が7回1/3自責0の好投も完封負け

スポーツ報知 / 2024年8月12日 9時52分

初戦突破ならず、応援団にあいさつをする白樺学園ナイン(カメラ・谷口 健二)

◆第106回全国高校野球選手権 第5日目 1回戦 白樺学園0-1創成館(11日・甲子園)

 9年ぶり出場の白樺学園(北北海道)は創成館(長崎)に0―1で敗れ、13年ぶりの勝利を逃した。両チーム無得点で迎えた3回1死三塁から犠飛で先制点を献上。先発のエース右腕・半沢理玖(3年)が7回1/3を自責0と好投を続けたが、打線が相手の最速143キロ右腕・村田昊徽(ごうき)投手(3年)に6安打無得点に抑え込まれ、完封負けした。

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 1時間41分。あっという間に9年ぶりの大舞台に幕が下ろされた。9回2死1塁。5番・冨沢悠斗一塁手(2年)が空振り三振に倒れると、電光掲示板に刻まれたのは9個目の「0」。両親らが声援を送った三塁側スタンドに一礼した藤原悠楽(ゆら)主将(3年)は「やっぱり甲子園は甘くない。ずっと応援してもらってたので、1勝をプレゼントしたかった」と目を赤くした。

 たった1点が最後まで重くのしかかった。0―0で迎えた3回。右前の打球を公式戦初スタメンだった三本木大翔右翼手(3年)が後逸。1死三塁のピンチを迎えた。「ミスをカバーしたいと思って内野ゴロを打たせようと思ったけど、実力が足りなかった」と半沢。続く打者に左翼への犠飛を打たれ、先制点を奪われた。その後は7回1死まで三塁を踏ませない投球を続けたが、援護に恵まれなかった。

 地方大会打率3割5分8厘をマークしていた打線は、あと一本が出ず。多彩な変化球を操る創成館・村田から相手を上回る6安打を放ち、3度得点圏に走者を進めるも無得点。投球術に苦しみ、亀田直紀監督(37)は「終盤もいい形でチャンスをつくれたけど、要所でいいボールがきて1点が遠かった。淡泊で狙い球を絞れなくて、もう少し徹底できたら」と悔やんだ。

 昨秋は全道1回戦敗退。今春は地区で敗れ、チームは空中分解寸前だった。春季大会後に選手間の意見が対立。藤原主将は「野球部を辞めてほしい」と厳しい声を浴びた。主将を降ろされそうになることもあった。それでも、私生活の行動からもう一度見つめ直し、苦しみながらも先頭に立ち続けてきた。

 最後の夏に向け、一度はバラバラになった同級生の絆は日に日に結束していった。主力の多くを2年生が占める若いチームでも、3年生全員で甲子園に行くために最上級生が背中で引っ張った。そして、甲子園で実現した最初で最後の10人同時のベンチ入り。藤原は「最高の仲間ができた。このメンバーで最後にできて後悔はない」と言い切った。

 この日の先発は5人が2年生。他にも、5人の1、2年生がベンチ入りし、大舞台の雰囲気を肌で感じた。藤原は「今まで以上に私生活をしっかりとやってほしい。それが全部野球に生きると思う。これ以上のチームをつくってほしい」。2011年以来の聖地1勝を経験豊富な後輩に託し、10人で聖地にたどり着いた3年生が高校野球に別れを告げた。(島山 知房)

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 ★白樺学園・神谷春空(はるく)投手(2年=2番手で登板し2/3回を無失点)「経験を生かして、また夏この甲子園に帰ってきたい」

 ★白樺学園・大西遥斗左翼手(2年=2安打。次期主将候補)「必ず来年甲子園に行って1勝できるように、チームづくりをやっていきたい」

 〇…白樺学園のアルプススタンドには、啓明学院(兵庫)の吹奏楽部員50人が駆けつけた。友情応援決定後、白樺学園の吹奏楽部員9人とオンラインで顔を合わせた。実際に演奏を共にするのはこの日が初めてだったが、「問題ないです」と高倉来瞳部長(3年)。「甲子園に連れてきてもらったので、頑張れという気持ちで演奏する。悔いのないように楽しんでプレーしてほしい」と話していた。

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