【甲子園】６０年ぶり夏１勝挙げた掛川西・山下陸人主将「たこ焼きもう一回食べたい」…２回戦で岡山学芸館と対戦

ナインに送球のお手本を見せる掛川西・大石監督（中央）

　全国高校野球選手権１回戦（１０日）で日本航空（山梨）を８―４で下し、６０年ぶりに夏の聖地で１勝を挙げた掛川西は１１日、大阪市内で練習を行った。快勝から一夜明け、同校ＯＢでもある大石卓哉監督（４４）は「多くの祝福のメッセージをもらい、色んな人に支えられていると実感した。選手も勝つことで気持ちがさらに上を向き、顔つきも精かんになってきた」と話した。

　１９９８年以来、２６年ぶりに出場した甲子園。６４年以来６０年ぶりの白星を手にしたのは午後７時半頃で、宿舎に戻ったのは午後９時過ぎ。山下陸人主将（３年）は「（宿舎に）帰ってから、ようやく甲子園で勝ったんだという実感が湧いた。昼ご飯はみんな無口だったけど（試合後の）夜ご飯はみんなが明るかった」とかみ締めた。

　聖地で初の夏２勝をかけ、第９日（１５日）は岡山学芸館との２回戦に挑む。この日の練習では１回戦で出たミスを見直し、バントなど基本から練習した。「基礎に立ち返った」と指揮官。山下は「勝てたのはうれしかったけど、次に向けて切り替えました」。

　１２日はオフとなるが、選手の多くが甲子園へ観戦に行く予定。目指すのは１９７５年春の最高成績に並ぶ８強入りだ。主将は「ここまできたら、この甲子園にかけている」と気合を入れつつも「たこ焼きはおいしかったので、もう一回食べたい」と笑顔も見せた。（伊藤　明日香）