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サッカー大岩監督「若い選手たちなんで、いろんな…」冷静な指揮官が最後は言葉詰まる…パリ五輪・担当記者が見た

スポーツ報知 / 2024年8月13日 7時0分

サッカー男子の選手たち

 サッカー男子は準々決勝でスペインに0―3で破れ、56年ぶりのメダル獲得の夢はついえた。試合後。22年3月の就任から43試合の歩みを振り返り、大岩剛監督(52)は「いろんな壁がありましたけど、選手がね…本当に成長したと思います。若い選手たちなんで、いろんな…ダメだね…」。普段は感情の揺らぎを見せない指揮官だからこそ、涙を流した選手同様に何度も言葉を詰まらせた姿が印象に残った。

 24歳以上のオーバーエージ不在で初の8強は記録として残る。大岩監督の根底にあったのは“ベンゲルイズム”。指揮官が95年に名古屋でプロをスタートさせた時の監督は、後にアーセナルで世界的名将となるベンゲル氏だった。「チームビルディング、マネジメントはものすごく参考にしている」と話すように、大学までの左サイドバックからセンターバックの適性を見いだしてくれた。練習法や戦術面、選手と一定の距離感を保ち、食事会場の様子までも観察。選手の個性を見極める人だった。

 近すぎず、遠すぎずの絶妙な距離間。練習はコーチに託して離れたところで見守り、選手と談笑することもほとんどない。大岩監督をプロの世界に導いた担当スカウトで、東邦高サッカー部統括責任者の道家歩さん(59)も「剛はベンゲルの一番の門下生。選手を甘やかすわけでもなく、個性をしっかり見極める」と評す。一定の距離感はチーム内に独特の緊張感をつくるが、信頼した選手は一貫して招集した。だからこそ、活動ごとに戦う集団としての一体感は自然と育まれた。

 世界的名将の系譜を継ぐ指揮官の下、五輪世代だけでたどり着いたベスト8。「U―23の選手だけでやれたのはものすごく価値がある」と大岩監督が言ったように、この経験はきっと、未来の日本サッカーにつながるはずだ。(後藤 亮太)

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