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【パリ五輪】閉会式で参加者8万人が沸いた!お馴染みのテーマ曲で空から登場した世界的ハリウッドスター

スポーツ報知 / 2024年8月13日 5時0分

 パリ大会は11日夜(日本時間12日未明)にパリ郊外サンドニのフランス競技場で閉会式が行われ、17日間の祭典が幕を下ろした。新型コロナウイルス禍で原則無観客だった3年前の東京大会と対照的に、会場は連日の大盛況。32競技329種目に206の国と地域から約1万500人が参加した祭典には五輪本来の祝祭感が戻り、ファンが熱狂した。五輪の聖火は28年開催のロサンゼルスへ。熱気に沸いた閉会式を、パリ五輪担当の大谷翔太記者が「見た」。

 閉会式が始まって2時間あまり。ウトウトしかけていた頃に眠気を吹き飛ばす導火線に火をつけたのが、米俳優のトム・クルーズ(62)だった。次回開催都市のロサンゼルスへの引き継ぎ式が終わり、映画「ミッション・インポッシブル」のテーマ曲が流れると7万人超の観客、9000人の選手らが夜空を見上げる。頭上はるか上から映画さながらのワイヤアクションでトムが舞い降り、タッチダウン。ハリウッドの大スターが、一気に閉会式の話題の中心になってしまった。

 一瞬にして永遠、夢のような時間だった。コロナ禍で無観客開催だった東京五輪から3年。当時の静寂さから一転、日が落ちても気温は25度前後ながら肌に暑さがまとわりつく。フランス競技場に選手団が熱気の油を注いだ。競泳で4冠を達成した地元のマルシャン(22)が最後にランタンの聖火を吹き消し、花火が彩る。205の国と地域の選手らが3時間の祝典に酔いしれた。もちろん日本選手団もパーティーに参加。陸上女子やり投げで史上初の金メダルを獲得した北口榛花(26)=JAL=と、ブレイキン男子の半井(なからい)重幸(ダンサー名・SHIGEKIX、22)=第一生命保険=が旗手を務めた。半井は「チームジャパンがやり遂げたことが本当にうれしい」とコメントを寄せた。

 入場行進ではクイーンの名曲「We Are The Champions」が流れボルテージも最高潮。男子高飛び込みで史上初めて銀メダルを獲得した玉井陸斗(17)=JSS宝塚=は、マレーシア選手と肩を組んで記念撮影を楽しんでいた。

 ピアノが垂直に2階席ほどの高さでつり下げられた状態で生演奏され、会場を驚かせる。ロックバンドのライブ中には客席と選手の手首についた電飾が連動し、鮮やかな光に包まれた。午後9時に始まり、日付をまたいで終えた閉会式は途中、選手の“帰宅ラッシュ”もあったが日本選手団は最後まで滞在。終了後は名残惜しそうに、会場を後にした。

 海外開催での五輪で日本は史上最多となる金20個を含め、自国開催だった21年東京五輪に次ぐ歴代2位の計45個のメダルを獲得した。五輪のバトンは、トム・クルーズが五輪旗をパリからバイクで運び出し、次回28年開催のロサンゼルスへ渡った。史上初めて競技場の外、セーヌ川で開会式を行ったパリ五輪が終幕。さみしさ残る五輪ロスから、ロス五輪へ。選手は4年後、世界最大のスポーツ大国、米国で夏の祭典を迎える。(大谷 翔太)

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