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「スライダーが消えた」東海大相模のエースはダル、大谷、藤浪超えの最長身左腕 両親もビッグ!!

スポーツ報知 / 2024年8月13日 6時0分

2回1死、富山商・斉藤を空振り三振に仕留めた東海大相模・藤田(カメラ・朝田 秀司)

◆第106回全国高校野球選手権大会第6日 ▽2回戦 東海大相模4―0富山商(12日・甲子園)

 東海大相模(神奈川)は富山商に完封勝ちで5年ぶりの勝利を挙げた。甲子園出場選手史上最長身の198センチを誇る今秋ドラフト候補左腕・藤田琉生(3年)が7回3安打無失点、毎回の13奪三振の力投。元巨人捕手の原俊介監督(46)に甲子園初勝利を贈った。8番の柴田元気二塁手(2年)が大会19試合目で1号を放った。

 ミットを見つめ、深呼吸した。2点リードで迎えた7回2死一、二塁。2―2からの8球目だ。藤田は指先に力を込め、鋭く左腕を振り下ろした。144キロの外角直球にバットは空を切る。毎回の13K。ピンチ脱出だ。甲子園デビューは7回無失点の快投。ポーカーフェースを貫き、マウンドを降りた。聖地のどよめきが心地よかった。

 「原監督の甲子園1勝を自分がもぎ取ろうと投げていた。三振は狙っていない。打たせて取ろうと思っていました」。全員野球での夏1勝に、手応えを口にした。

 「真っすぐを張っているという情報が入ったので、変化球でかわそうと」。自己最速へあと2キロに迫る147キロの直球に頼らず、カーブで幻惑。右打者にはチェンジアップを沈め、空振りを奪った。甲子園選手史上最長となる198センチの高さ、左腕から放たれる角度のあるボールは唯一無二。2三振の富山商・新井丈弐偉(じょにい)は「スライダーはボールが消えた」と証言した。

 父・佳典さん(44)は185センチ、母・賢枝さん(43)は182センチでともにバレーボール経験者。賢枝さんは高卒後2年半、NECレッドロケッツでプレー。藤田も小6で175センチ。佳典さんは振り返る。「成長期だと服や靴を買ってもすぐ大きくなっちゃって。靴はボロボロになる前に、履けなくなっちゃったんですよ」。今でも宿舎のベッドから足がはみ出るが「高校生には経験したことがない、高さを生かした投球を」と武器にする。バレーボールの壁打ち特訓で、高いリリースポイントを手に入れた。

 同校投手の甲子園1試合2ケタKは通算4人目。70年夏、00年春、21年春と過去3人は全てチームを優勝に導いており、V率100%。吉兆だ。次は広陵との名門対決。「いつも通りの相模らしさを出していければ、いい勝負ができると思う」と藤田。伝説は、序章に過ぎない。(加藤 弘士)

 ◆記録メモ

 ▼夏54年ぶりの2ケタ奪三振 東海大相模・藤田琉生が先発で7回を投げ13奪三振(福田3K。継投で毎回奪三振、1試合16Kはチーム甲子園最多)。同校投手の1試合10奪三振以上は、初優勝した70年準決勝・岐阜短大付戦の上原広=10K以来、54年ぶり2人目。春は00年に筑川利希也が1回戦から3試合連続。21年は石田隼都が準々決勝、準決勝と2試合連続で記録し、ともに優勝に導いた。

 ▼甲子園最長身 藤田は身長198センチ。甲子園に出場した選手としては、12年春夏の大阪桐蔭・藤浪晋太郎、19年春の札幌大谷・阿部剣友、今大会の智弁和歌山・中西琉輝矢(全員投手)の197センチを抑え、最長身だ。

 ◆藤田 琉生(ふじた・りゅうせい)2006年11月17日、神奈川・藤沢市生まれ。17歳。小学1年から軟式の羽鳥ファイターズで野球を始め、羽鳥中では湘南ボーイズでプレー。3年時に日本一。東海大相模では1年秋からベンチ入り。3年春からエース。50メートル走5秒96。遠投100メートル。好きな言葉は「勝った時こそ謙虚に」。将来の夢はメジャーリーガー。198センチ、96キロ。左投左打。

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