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【甲子園】鳥取城北・鈴木欧音 父子勝利の夢は来年へ「絶対もう1回戻ってきて、借りを返したい」

スポーツ報知 / 2024年8月12日 23時54分

5回2死一、二塁、先発・田中勇飛(左)に代わり、2番手の鈴木欧音(右)がマウンドへ上がる(カメラ・渡辺 了文)

◆第106回全国高校野球選手権大会第6日 ▽2回戦 鳥取城北0―7明徳義塾(12日・甲子園)

 鳥取城北のエース右腕・鈴木欧音(おと・2年)が憧れの甲子園で奏でた71球は、勝利の校歌へはつながらなかった。同じく2年生の先発・田中勇飛を5回2死一、二塁のピンチで救援。この回こそしのいだが、6、7回に1点ずつ奪われ、3回1/3を5安打2失点。明徳義塾に完敗し「後悔の方が多い試合になった」と唇をかんだ。

 野球一家の夢がひとつ叶った。父・規夫さん(47)は94年夏に八頭の投手として、兄・志登(しど)さん(20)も22年夏に鳥取商の遊撃手として甲子園に出場した。欧音は、規夫さんが監督を務める少年野球チームで小学1年生から野球を始めた。志登さんが2年前に聖地の土を踏むと、「あとは欧音だな」と家族の楽しみが増えた。「3人とも甲子園に出場する」という大きな目標を達成し、一家は「夢みたい」と感慨に浸った。

 音楽好きの両親から名付けられた「欧音」。姉の奏楽(そら)さん(22)、志登さんの名前は「ドレミファソラシド」の音階にちなんでいる。「誇らしい。よくやってくれた」と目尻を下げた父は、94年の2回戦・鶴岡工戦でリリーフして勝利投手になった。「絶対もう1回戻ってきて、借りを返したい。少しでも成長した部分を次の甲子園で見せられたら」と欧音。父子勝利というもうひとつの夢は、次の楽章へと持ち越された。

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