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川上哲治監督が主将任命 強肩強打で俊足の捕手 56年から4年連続ベストナイン 天覧試合は3番・中堅

スポーツ報知 / 2024年8月14日 6時5分

 創立90周年を迎えた巨人。巨人での出場試合が多い野手、投手を中心に記録にも記憶にも残る歴代の「偉人」を紹介します。第75回は藤尾茂。

 * * * *

 藤尾茂は強肩強打の捕手で、巨人で背番号9を背負った。

 1934年10月8日、兵庫県生まれ。鳴尾高から53年に入団した。

 水原茂監督の期待が高く、55年から出場機会を増やした。南海との日本シリーズでは初戦を勝利したものの、2~4戦に3連敗。後がなくなった第5戦の初回に3ランを放ち、その後の3連勝、逆転の日本一をもたらした。

 レギュラーの座を獲得し、56年からは4年連続でベストナインを受賞した。

 捕手でありながら、俊足でもあり、59年には外野にコンバートされる。4月の最初の5試合では捕手と掛け持ちながら5試合で3本塁打、打率・471の活躍を披露。6月25日の天覧試合では3番・センターでスタメン出場している(長嶋は4番、王は6番)。

 川上哲治監督が就任した61年は、ファイトあふれるプレーを買われ、「チームの先頭に立って全員を引っ張ってもらいたい」と主将に命じられた。

 しかし62年6月、守備中に右鎖骨骨折の重傷を負い、その後も右肩を痛めることがあり、65年限りで引退した。

 2022年に死去。

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