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【甲子園】“2年生軍団”をまとめた菰野・山口拓真主将が代打出場「主将にしてよかった」指揮官は涙

スポーツ報知 / 2024年8月14日 21時25分

ベンチから試合を見つめる菰野・森田亮太監督(カメラ・馬場 秀則)

◆第106回全国高校野球選手権大会第8日 ▽2回戦 西日本短大付13―0菰野(14日・甲子園)

 13点ビハインドの9回、先頭打者の代打で山口拓真主将(3年)が今年初打席へ。スタメンは全員が2年生という異例のチームを率いたチームリーダーは惜しくも左飛に倒れたが、「すごくいい景色でした」と聖地での一打席をかみ締めるように振り返った。

 「球場の空気を変えてほしい」。森田亮太監督は、1年秋の県大会から公式戦での出場がなかった背番号13を、打席へと送り出した。山口は「初球を振り切れなかった」と後悔も口にしたが、5球目をフルスイング。その姿に指揮官は「できればヒットになってほしかった。それでも、しっかりバットを振ってきてくれたのでよかった」と、言葉を詰まらせた。

 先発で3回途中6失点(自責点5)の森柊真(2年)は「自分の責任で負けた。3年生に申し訳ない」と号泣。その中で「山口さんの打席は感動するものがあった。僕たち2年生を一つにまとめてくれた。これまでの感謝の思いで見ていた」と、ベンチから声を張り上げた。

 最後まで、山口の背中は主将らしかった。試合後、大粒の涙を流しながらも、ナインには速やかな片付けを指示。森田監督は「山口を主将にしてよかった。そこには何ひとつ悔いがない」とねぎらった。

 「後輩たちはあと2回、甲子園にいけるチャンスがある。それを生かしてほしい」と山口。思いを託し、聖地を後にした。

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