巨人・駒田徳広３軍監督「攻略とは見て分かる打開策を行うこと」 勝利へ目に見える工夫を

　巨人３軍は今季６１試合で４５勝１１敗５分けと勝利を重ねている。駒田徳広３軍監督（６１）がここまでの戦いを総括。３軍ナインに、勝利へ向けて目に見える工夫を凝らし、阿部監督が掲げる「相手に考えさせる野球」につながる準備を求めた。

　８月は強豪大学との対戦が多い中で常にいい戦いができています。シーズン終盤へと向けて、２月のキャンプから蓄積してきたものを各個人が発揮し、いい形で今季の集大成にしなければいけないと考えています。

　選手たちには「攻略とは見て分かる打開策を行うこと」だと伝えています。これは阿部監督が求めていることでもありますが、心の中で「あれを狙おう」ではなく、バットを短く持つ、打席での立ち位置を変えるなど、知恵を出し切って打席に立っていると分かるプレーをする必要があります。

　例えば、１軍では岸田選手がバットを短く持ち、結果を残して出場機会をつかんだ部分はあると思います。３軍で個々の名前を挙げると、宇都宮は粘り強い打撃ができるようになってきましたが、投手がアウトを取るのに四苦八苦するような１、２番打者になるために何ができるのか―とアンテナを広げてもらいたいです。

　１２日の東海大戦に先発した千葉は、ブルペンでの時間配分がうまくいかず、慌てて入った初回に失点しました。準備不足は１、２軍の監督も嫌うことです。徹底しようと伝える中で思い出したのが、巨人で打撃コーチを務めた松原誠さんの「開幕前日、最後まで焦って練習する勇気より、『大丈夫』と自分を信じる勇気を持つ方が大変だ」という教えです。試験直前まで教科書を見るように準備するのではなく、取り組みを信じて、余裕が持てるメンタルを身につけてほしいです。

　現在３軍からは２軍参加のチャンスがあります。例えば、同じ守備位置の選手を見て「守備力なら負けていない」など、２軍との距離を感じることが最も大事です。桑田２軍監督に力比べの場を与えてもらいながら、いい経験を重ねることができています。（巨人３軍監督）

　◆今週のファーム試合予定

　【２軍】

　▽１７、１８日　イースタン・ＤｅＮＡ戦（横須賀）

　【３軍】

　▽１７日　プロ・アマ交流戦　法大（Ｇ球場）

　▽１８日　同明大戦（Ｇ球場）