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「頑張る原動力だった」パリ五輪バレーボール女子日本代表・古賀紗理那が引退会見で夫・西田有志に感謝語る

スポーツ報知 / 2024年8月17日 5時0分

引退会見で登壇した夫の西田(右)とポーズをとる古賀(カメラ・池内 雅彦)

 パリ五輪を最後に引退したバレーボール女子日本代表の古賀紗理那(28)=NEC=が16日、都内で会見を開いた。夫・西田有志(24)=大阪ブルテオン=が見守る中、涙はなく「後悔はない」と笑顔で20年の競技人生に区切りをつけた。今後もバレーに関わる希望を持ち、家庭では「お世話を頑張る」と西田をサポートする。

 ゴールまで走りきった古賀の笑顔は、晴れやかだった。NECのチームカラー、赤の花が映えるグレーのシャツを身にまとって登壇。「目標の(五輪の)メダルに手が届かなかったのは悔しかったけど、積み上げてきたものは、少しも消えないと思っている。後悔なく、やりきることができた」。緊張でかすかに声は震えていたが、よどみなく言い切った。

 真っすぐな気持ちを貫いた。「私は勝つためにこだわってやってきた。でもこだわり過ぎて、周りも大変だったと思う」。うまくなりたくて「物足りない」と監督に練習の強度を上げるように志願した熊本信愛女学院高時代。勝ちたかった21年東京五輪では右足首を負傷し、1次リーグ(L)敗退後に引退を考えた。「パリ(五輪)で最後にする」。ゴールを設けて何とか前を向き、日本代表の主将を3年間務めた。自分だけではなく周りにも結果にも厳しい姿勢で、競技人生20年間を全力で駆け抜けた。

 会見場には、22年末に結婚を発表した夫・西田の姿があった。「苦しい時に、絶対に味方でいてくれた。頑張る原動力だった」と感謝を込め「これからは夫のお世話を頑張りたい」と優しい笑顔を向けた。今後について詳細は未定としながら、大好きな競技への思いは強く「できることがあれば、お世話になったバレーボールに還元したい」と明かした。

 パリ五輪1次L最終戦のケニア戦(3日)が現役最後の試合になった。試合後は号泣したが、今は「私自身、一番成長を楽しんで過ごせた3年間」と振り返る。絶頂期での引退を惜しむ声には「年は考えていない。やりきると決めたのが28歳だった」と未練はない。初代表から11年間、届かなかった五輪メダルの夢は仲間たちに託す。「全力で応援したい」と古賀。笑顔で第二の人生を歩み始める。(宮下 京香)

 〇…古賀の夫で男子日本代表の西田は、会見を会場後方で見守った。写真撮影では、報道陣に交じってスマホでパシャリ。古賀に「西田は…」と促されると、急きょ登壇してサプライズの2ショットが実現。2人とも満面の笑みでピースサインを作り、西田は「僕の奥さんになっていただいたんですけど、とりあえず長い現役生活、お疲れさまでした。引き続き、いい家族を築いていけたらと思います」とねぎらった。

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