【甲子園】智弁和歌山が苦しんだ霞ケ浦・市村才樹の緩いカーブに対応した滋賀学園 「怖かった…」と捕手の片見優太朗

応援団のもとへ向かう滋賀学園ナイン（カメラ・谷口　健二）

◆第１０６回全国高校野球選手権大会第１０日▽３回戦　滋賀学園６―２霞ケ浦（１６日・甲子園）

　緩いカーブを武器に、初戦で智弁和歌山を翻弄した霞ケ浦の左腕エース・市村才樹（２年）が、序盤から滋賀学園の打線につかまった。５回途中まで９安打を浴びて５失点。今大会で甲子園初勝利を挙げたチームの８強進出は夢と消えた。

　捕手の片見優太朗（２年）は、この試合で意識的にカーブの割合を減らしていた。「智弁和歌山と違い、カーブもしっかり振ってきた。怖かったというか、驚きでした」

　片見が新たに考えたのは「真っすぐを軸にインコースを突いて、チェンジアップやスライダーを織り交ぜる」という組み立て。しかし、滋賀学園は他の球種にもきっちり対応してきたという。「全然ついてくるというか、振ってきた。勢いのあるチームでした」と悔しそうに振り返った。

　甲子園での２勝目を挙げることは出来なかったが、バッテリーはともに２年生。片見は「この経験を生かして、来年は春と夏の両方に戻ってきたい」と視線を前に向けた。