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「忘れません、この日を」氷川きよしが1年8か月ぶり復帰ステージ 集結6500人ファンへ「本当に幸せ」

スポーツ報知 / 2024年8月18日 5時30分

1年8か月ぶりとなるステージに立った氷川きよし(C)高田真希子

 歌手の氷川きよし(46)が17日、東京ガーデンシアターで、活動再開発表後初のコンサートを開催した。2022年末に活動を休止して以来1年8か月ぶり、今年4月の事務所独立後では初めてのステージ。涙を流す場面も見せながら約3時間、全32曲を歌い上げた。

 こみ上げる感情を抑えることができなかった。最初のMCこそ「泣きそうなんですけど涙は出ないですね」と余裕を見せていた氷川だったが、父への思いを詞にした曲「Father」を歌い上げると、涙が頬を伝った。「本当に幸せです。一人では何もできないんですけど、たくさんの良い人に支えられて今日の日を迎えることができて本当にうれしく思います」。万雷の拍手を全身で受け止めた。

 22年大みそかのNHK紅白歌合戦以来となるステージで、25周年ツアーの初日公演。ファンがペンライトを振る中、姿を現すと、満面の笑みで手を振り返した。「今日はありがとうございます。思いっきり楽しんでいってください」。集結した6500人に向けて、以前と変わらない伸びやかな歌声を届けた。

 新たなスタイルも体現した。えんび服、はかま、デニムなど5つの衣装姿を見せながら、セットリストには演歌とポップスを織り交ぜた。デビュー曲「箱根八里の半次郎」や、代表曲「きよしのズンドコ節」を太く力強い声で歌ったかと思えば、クイーンの代表曲の日本語カバー「ボヘミアン・ラプソディ」や「限界突破×サバイバー」を軽快に披露。変幻自在ぶりにゲスト出演した「TM NETWORK」の木根尚登(66)は「こんなに演歌からポップスを歌える人なんていない」と称賛した。

 インスタグラムで「心と身体が思うようにならなくなり」と心境をつづり、22年末で活動を休止してから、海外で生活を送るなどリフレッシュに努めた。今年4月に、デビュー時から所属していた「長良プロダクション」から独立し、新会社「KIIZNA(キズナ)」の設立と活動再開を発表。16日が復帰初日の予定だったが、台風7号の影響で16日の公演は延期し、1日遅れの復活となった。

 最後は、声のボリュームを最大限にして呼び掛けた。「応援よろしくお願いいたします。皆さんも頑張ってください。私も頑張りますから」。新たな門出を温かい目で見守った客席を晴れやかな表情で見回した。「忘れません、この日を」。氷川は、歌手人生第二章のスタートを切った。(松下 大樹)

◆氷川きよしの活動休止発表からこれまで

 ▼22年1月21日 22年末での歌手活動一時休止を発表

 ▼3月5日 声帯ポリープのため熊本公演を中止。後に手術で除去

 ▼7月26日 活動休止前ラストシングル「甲州路」発売

 ▼12月14日 東京国際フォーラムで休止前最後のコンサート

 ▼31日 NHK紅白歌合戦に特別枠で出場し、歌手活動を休止

 ▼23年2月2日 初のベストアルバムを発売

 ▼24年4月27日 所属していた「長良プロダクション」から独立し、新会社「KIIZNA」の設立と歌手活動再開を発表

 ▼8月15日 台風7号接近のため同16日の復帰公演延期を発表

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