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「スクイズだけはさせまい」早実・和泉監督の大胆采配 2年前から練習していた「奇策」でサヨナラ危機救った 

スポーツ報知 / 2024年8月18日 5時25分

9回、外野手をひとり内野に入れた早実の守備シフト(カメラ・渡辺 了文)

◆第106回全国高校野球選手権大会第11日目 ▽3回戦 早実2―3×大社=延長11回タイブレーク=(17日・甲子園)

 名将の“奇策”が聖地を沸かせた。2―2の9回1死二、三塁。サヨナラの大ピンチで早実・和泉実監督(62)が敷いたのは「内野5人シフト」だった。左翼手の4番・石原優成を交代。代わって入った1年生内野手の西村悟志は、左翼に向かわず、マウンドと三塁の間で構えた。「絶対スクイズでサヨナラになってしまう。とにかくスクイズだけはさせまいと」。指揮官の狙いがズバリとはまった。

 大社の2番・藤江龍之介のゴロは、西村の正面へ。西村は一塁へ送球し、送球を受けた一塁手もすばやくホームに転送。送球間にサヨナラのホームを狙った三塁走者の生還も許さず記録上、左ゴロとなる併殺を完成させた。「試合で使ったのは初めて」という大胆シフトが、一度は流れを食い止めた。

 和泉監督は、2年ほど前から内野5人のバントシフトを練習させていた。勝負どころでは指示することもあると説明していたが、実際に使う機会はなかなかなかった。指揮官も実は、高校時代に同様のシフトを練習していたという。「一番守備が安定している」という本職が二塁の西村を抜てきした。「自分のところに来たら絶対にアウトにする。体のどこに当たってもいいから止める」と、1年生は初の大舞台で先輩らに鼓舞され仕事を果たした。

 11回に力尽き、9年ぶりの8強は逃した。それでも「お互いの生徒が美しかった。大社の子もうちの子も一生懸命な姿を、今日見ていただいた方が目に焼き付けてくれたのかな」と指揮官。確かな底力を示し、名門・早実が聖地を後にした。(内藤 菜月)

◆宇野真仁朗5の0で終戦 進路は「これから」

 〇…高校通算64本塁打でプロ注目の早実・宇野真仁朗は5打数無安打で聖地を去った。進路は未定で「まだ決めていないので、これから和泉監督と話し合いながら決めていこうと思います」。走攻守そろった遊撃手として注目を浴び、春の都大会からは木製バットを使用してきた。「金属バットよりもバランスがヘッドの方にあるので、力まないで打てるような打ち方を覚えないと」と将来を見据えた。

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