【甲子園】京都国際が「結構アウェー」はねのけ3年ぶり8強 相手校はOBの日本ハム・新庄剛志監督が応援
スポーツ報知 / 2024年8月18日 6時0分
◆第106回全国高校野球選手権大会第11日目 ▽3回戦 京都国際4―0西日本短大付(17日・甲子園)
京都国際が、京都勢春夏通算210勝目を挙げ、初出場で4強入りした2021年以来、3年ぶりの8強進出を決めた。エース左腕・中崎琉生(3年)が、強打の西日本短大付(福岡)を7安打完封。母校・西日本短大付の応援に駆けつけた日本ハム・新庄剛志監督(52)に、毎回の14奪三振の快投を見せつけた。
エースの矜恃(きょうじ)を示すように143球を投げ抜いた。京都国際・中崎は「低く丁寧に」と最速144キロの直球とスライダーを軸に、西日本短大付の強力打線を7安打、14K完封。京都勢では81年、京都商・井口和人以来4人目となる毎回奪三振完封を記録し、「マウンドを楽しめた」と汗を拭った。
スタンドには西日本短大付OBの日本ハム・新庄監督の姿があった。試合前には大歓声が起こり、球場は異様な空気に包まれた。それでも中崎は「結構アウェーだなって思ったんですけど、試合中は気にすることがなかった」と強心臓ぶりを発揮。春夏通じて同校最多となる14Kで観客を魅了した。
4点リードの9回。1死一、二塁のピンチを背負っても笑顔をみせ、無失点で切り抜けた。落ち着いたマウンドさばきの裏には、同校OBのDeNA・森下瑠大からの教えがある。入学当時3年生だった森下に、積極的にアドバイスをもらった。キャッチボールは横から眺めて研究し、ブルペン投球は真後ろから見学。シート打撃では自ら打席に立った。なかでも印象的だったのは「自分一人で野球をやっているんじゃない。ピンチの時こそ周りに声をかけて」という言葉。試合前日の16日には「焦るなよ」とメッセージももらった“師匠”からの金言を体現した。21年夏にその森下が記録して以来となる登板2試合連続での2ケタ奪三振。憧れの先輩に肩を並べた。
打線は3戦連続2ケタ安打で、春夏通じて同校最多となる16安打を放った。2回戦(新潟産大付)では2年生左腕の西村一毅(いっき)も完封するなど、投打ともに好調をキープして迎える準々決勝の相手は、くしくも21年夏の準決勝と同じ智弁学園。中崎が「目標は3年前の先輩たちを超えること」と話す上で避けては通れない相手。先輩たちの借りも返し、初の決勝へ突き進む。(森口 登生)
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