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【甲子園】智弁学園、小坂将商監督の執念采配で8強入り「『死のブロック』を勝てた。自信にしたい」

スポーツ報知 / 2024年8月18日 6時0分

7回の投球を終えた田近楓雅(左)に声をかける智弁学園・小坂将商監督(カメラ・谷口 健二) 

◆第106回全国高校野球選手権大会第11日目 ▽3回戦 智弁学園6―3小松大谷(17日・甲子園)

 智弁学園(奈良)は、3戦連続の逆転勝ちで準優勝した21年以来の8強入り。両校は19日の準々決勝で激突する。

 3回戦の壁を、執念の采配で打ち破った。今春センバツ王者・健大高崎や2度の春夏連覇を誇る大阪桐蔭など、強豪ひしめく“激戦区”を抜け出しての8強入り。小坂将商監督(47)は「『死のブロック』を勝てた。自信にしたい」と笑みをこぼした。

 目の前の敵を倒すことに、全神経を集中させた。同校は夏の甲子園で過去9度、3回戦敗退を経験。昨夏の花巻東戦では、主戦・中山優月(大商大)を先発させずに温存する作戦を取るも、失敗に終わった。「先を見ずに、しっかりと戦う。3回戦は、エースで行くと決めていた」と指揮官。教訓を胸に、この日は田近楓雅を迷わず中2日のマウンドへと送り出した。“鬼門突破”の使命を託された左腕は「気持ちでは絶対に負けない」と奮起。指先にマメを作りながらも、129球の熱投で7回を12奪三振2失点に抑え、見事に結果で応えた。

 小坂監督は次々に勝負手を繰り出した。8回から登板した2番手・巴田琉碧が1死から、2つの四死球を与えたところで中堅へと回す。その後、3番手・北村雅樹の「相手の応援で足が浮いた」との異変を見逃さず、四球で満塁のピンチとし三振を奪ったところで、4番手の田中謙心へスイッチ。小刻みな継投で、相手の反撃の芽を摘んだ。攻撃面では、2回戦(健大高崎)スタメン落ちの近藤大輝(ひろき)を5番で起用。「思い切って行け」と背中を押し、2安打1打点の活躍をアシストした。

 「次は4つ目の相手を倒したい」と小坂監督。悲願の「夏初制覇」に向けて、まずは同じ関西の強豪・京都国際撃破に全力を注ぐ。(南部 俊太)

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