【甲子園】大社、夏史上最長ブランクの１０７年ぶり４強ならず 馬庭優太が５回からリリーフも５失点で力尽きる

１回１死三塁、大社・石原勇翔の遊ゴロの間に三塁走者の大社・藤原佑が生還し先制して喜ぶ大社・石飛文太監督（カメラ・義村　治子）

◆第１０６回全国高校野球選手権大会第１２日目　▽準々決勝　神村学園８―２大社（１９日・甲子園）

　公立校唯一の８強入りを果たした大社は、終盤に神村学園に突き放され、夏史上最長ブランクとなる１９１７年以来、１０７年ぶりの準決勝進出を逃した。

　初回に１番・藤原佑が四球と二盗でチャンスをつくり、１死三塁から石原勇翔の遊ゴロの間に先制。２、４回に先発の岸恒介が１点ずつを奪われたが、４回には無死一、二塁から園山純正の犠打が相手先発・今村拓未の悪送球を誘い、同点に追いついた。

　だが、５回の守りで２番手・山本佳汰が四球とヒットで無死一、二塁を招く。ここで３試合連続で完投してきたエース左腕・馬庭優太が満を持してマウンドへ。正林輝大を遊ゴロに仕留めたが、併殺を狙った二塁手の高橋翔和が一塁に悪送球で勝ち越しを許した。

　馬庭は７回にも１死から四球とヒットで一、二塁を招くと、正林に左前適時打を浴びると、岩下、上川床勇気に連続長打を許し、このイニング一挙４点を失った。８回にも失策絡みでピンチを広げ、今岡拓夢に左前適時打を浴びた。

　９回の攻撃では藤原、藤江が連続ヒットと死球で１死満塁のチャンスをつくった。４番・高梨壱盛が二ゴロ併殺打に倒れた。

　この日も一塁側アルプスには大応援団が駆けつけ、スタンドは紫色に染まった。石飛文太監督は「応援のおかげ。応援を作り出す、そういう雰囲気にすることしか考えていないです」と話していたように、マンモスには大音量が響き渡ったが、あと一歩及ばなかった。