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【甲子園】107年ぶり4強逃した大社 馬庭優太は4戦492球熱投も5失点に涙 石飛監督「3戦勝ち切れたのは執念と仲間との絆」

スポーツ報知 / 2024年8月20日 5時0分

2番手で登板した山本佳汰(奥)と涙を流す大社のエース・馬庭優太。左手から落ちた帽子のツバには「一笑」と記されていた(カメラ・岡野 将大)

◆第106回全国高校野球選手権大会第12日目 ▽準々決勝 神村学園8―2大社(19日・甲子園)

 6点ビハインドも大社には関係ない。9回の攻撃が始まる直前、石飛文太監督(42)は選手を集めてゲキを飛ばした。「仲間を信じて最後までぶれずにやろう」。敵失にヒット、死球で1死満塁と見せ場はつくったが、最後は4番・高梨壱盛が二ゴロ併殺打。夏史上最長ブランクとなる107年ぶりの4強は、はかなく散った。

 3戦連続で完投していたエース・馬庭優太が力尽きた。疲労を考慮されて先発を回避し、同点で迎えた5回無死一、二塁で今大会初のリリーフ登板。失策絡みで勝ち越しを許すと、7回には1死から四球を与え、4連続長短打を浴び、一挙4点を失った。「疲労ではなく、自分の準備不足。流れを持ってこないといけなかったが、力の差を感じた」。今大会492球を投げきった左腕は計5失点に目を赤くした。

 「投手はよく試合をつくってくれた。結局、私の采配ミスで点を取れなかったのが最大の敗因」と悔いた指揮官の頭には、馬庭の降板もよぎったという。「最後までマウンドで見たい。でも本心としてはこれ以上、投げさせたくない。はざまで揺れました」。交代を告げようとしたが、3年生の投手陣から「馬庭で最後までいってください!」と進言を受け、エースに託した。

 一塁アルプスにはこの日も紫色に染まった大応援団が駆けつけ、大音量を響かせた。「後世に残るかは分かりませんが、大社の歴史が動いた瞬間であるのは確か。それを動かしてくれたのが馬庭であり、全員の力。3戦勝ち切れたのは執念と仲間との絆。これが全て」と石飛監督。1回戦でV候補の報徳学園を撃破。2回戦で107年ぶりの夏2勝目を挙げ、3回戦では延長11回タイブレークで早実にサヨナラ勝ちした。32年ぶりの出場でミラクルを起こし続けた大社ナインが、聖地のナイター照明の下、さらに輝いていた。(表 洋介)

 〇…大社の快進撃に、出雲大社の千家尊祐(せんげ・たかまさ)宮司(81)も感激のコメントを寄せた。ナインは毎年、必勝祈願で訪問。さらに千家宮司も同校のOBで聖地での応援に駆けつけた経験を持つ。「自分も在学中に2度、甲子園にブラスバンドで来ている。大変頼もしく感じている」と、後輩の戦いぶりをたたえた。

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