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「初老ジャパン」ロス五輪ピンチ!?日本勢92年ぶり銅メダル獲得もお金ない…「SNSで会社動くことも」サポート募集

スポーツ報知 / 2024年8月21日 5時0分

メダルを手に笑顔の総合馬術団体メンバー(カメラ・林 直史)

 パリ五輪の総合馬術団体で銅メダルを獲得した大岩義明(48)=nittoh=、戸本一真(41)=日本中央競馬会=、北島隆三(38)、田中利幸(39)=ともに乗馬クラブクレイン=が20日、都内でトークショーを行った。日本勢92年ぶりのメダル獲得と「初老ジャパン」の愛称で話題となったが、28年ロサンゼルス五輪に向け、金銭を含めた環境面が整わず存続の危機にあることを明かした。

 92年ぶりの快挙に沸いた「初老ジャパン」が、解散危機に直面した。4人は英国を拠点に活動中だが、戸本は職員として勤務するJRAから大会前、世代交代のために9月に完全帰国するよう指示を受けていたとイベント内で告白。「今のままいくとロスを目指すのは難しい。一会社員の希望が通るわけではないというのは重々理解しているが、方針が変わってくれないかと望んでいる状況」と訴えた。

 最年長48歳の“長老”大岩も問題を抱えていた。愛馬は4年後には20歳。馬の代金は数百万円以上かかるとされ「馬を探す状況から始めると、経済的に条件が整わないと難しい」。メダルへの思いが世界の第一線で戦う原動力となってきただけに、「ロスでメダルを取れるかもしれないという状況であれば何としてもやりたいが、チーム解散になるとモチベーションをキープできない」と、4人で目指せることも条件に挙げた。

 この種目では日本人で4人だけが本場・欧州を拠点に活動しており、18年にチーム結成。パリ五輪を集大成と考え、世界のトップと戦いながら技術やチームワークを磨いてきた。北島と田中も所属先からパリが最後と伝えられていたがメダル獲得で急転。共に若手との争いに勝ち続けることを条件にロス五輪挑戦が決まり、田中は「この4人であれば銅以上の色が取れる」とチーム継続を願った。大岩も「今回のメダルがいい体制をつくれるきっかけになれば」と、各所属先が即断できない事情も理解している。

 最大のネックは資金面だ。毎週のようにある大会登録料に人馬の移動費。年間11か月を過ごす英国での滞在費、厩舎(きゅうしゃ)での馬の管理費やえさ代など多額の費用がかかるため、新スポンサーやオーナー馬主らの出現に期待を抱く。戸本は「初老ジャパン」存続に向け「今の時代はSNSの発信で大きな会社が動くこともあり得る。思っていただけたことを発信していただければ」と、幅広い支援を呼びかけた。(林 直史)

 ◆「初老」継続希望 〇…愛称「初老ジャパン」の継続を希望した。平均年齢41.5歳から自分たちで名付けたが、ネット上では「初老は失礼」とし、“イケオジジャパン”や“ダンディジャパン”などの代案が挙がる事態に。戸本は「我々は誇れるほどイケオジでもないし、ダンディーと言えるほど風格もない」と謙遜し、「このネーミングがなければこれだけ注目してもらえていたか疑問なので、今となっては気に入っている」と語った。

 ◆馬術における各種費用

 ▼馬の購入 数百万円以上

 ▼馬の輸送 日本から欧州へ馬1頭の空輸に約150万~200万円

 ▼大会 毎週のように開催され、登録料だけで1頭15万円

 ▼英国拠点 ガソリン代=1リットル約360円。一度の遠征で200リットル、7万円以上

 滞在費=年間約11か月で1000万円以上

 ▼その他 厩舎での馬の管理費、えさ代等

 ◆総合馬術 「馬術のトライアスロン」と言われる。1頭の馬と1人の選手が3日間を通じて行う馬術の要素を盛り込んだ複合競技。〈1〉3種の歩法を取り入れた調教度合を審査する「馬場馬術」〈2〉丸太や水濠などの障害物を飛越する「クロスカントリー」〈3〉障害飛越競技の3種目を減点法で換算し勝敗を決める。

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