大谷翔平「４０―４０」達成時に二塁持ち上げパフォーマンス ロバーツ監督リクエストも「やらないと思う」

◆米大リーグ　ドジャース６―３マリナーズ（２０日、米カリフォルニア州ロサンゼルス＝ドジャースタジアム）

　ドジャース・大谷翔平投手（３０）が２０日（日本時間２１日）、本拠地・マリナーズ戦に「１番・ＤＨ」で先発出場。３試合ぶりの盗塁を決め、史上６人目で最速の「４０―４０」へ残り１本塁打、２盗塁とした。１４試合ぶりのマルチ安打と打撃も復調気配。チームの逆転勝ちにご機嫌のロバーツ監督からは偉業達成時の“珍指令”も飛び出した。

　“カウントダウン”も佳境に入ってきた。８回２死から右翼フェンス直撃の単打を放った大谷はベッツの４球目にスタート。３戦ぶりの３８盗塁目を決め、リーグトップの３９本塁打と「３９―３８」だ。まだ出場１２４試合目。過去５人しかいない「４０―４０」の最速達成は０６年ソリアーノ（ナショナルス）の同１４７試合。新記録での達成は、もう間違いない。

　ド軍は８回に代打・ヘイワードが決勝３ラン。０―３からの逆転勝ちにご機嫌のロバーツ監督からは大谷の偉業達成時の珍指令が飛び出した。「リッキーがやったように、二塁ベースをつかんで持ち上げるところを見るのが楽しみだね」と、歴代最多の通算１４０６盗塁のＲ・ヘンダーソンがメジャー通算最多記録を更新した際に見せた有名なパフォーマンスをサラリとリクエスト。ただし、大谷がベースを持ち上げる可能性を聞かれると性格を熟知する指揮官は「ゼロだね。彼はそういうことはやらないと思う」と笑い飛ばした。

　大谷は３回には右中間を破る今季６本目の三塁打をマークし、４年連続で３００塁打に達した。１２４試合目での到達は球団史上５番目のスピード記録。月間打率１割９分５厘と７本塁打しながら“不振”の８月に１４試合ぶりのマルチ安打と復調の兆しが見えた。

　依然としてシーズン４９発＆４８盗塁ペース。早ければ２１日（同２２日）の同戦にも歴史的瞬間を迎える。盗塁のこだわりを「自信がある時しかいっていない。後ろにいい打者が多いですし、無理する必要はない」と話す大谷だが、史上初の「４５―４５」「５０―５０」へ。今後７試合ホームが続く。満員の本拠地のファンの前で決める。

（中村　晃大）