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【甲子園】青森山田準決勝で涙…橋場主将スタメン2年生4人へ「彼らには甲子園ベスト4以上見せてもらいたい」

スポーツ報知 / 2024年8月22日 9時9分

試合に敗れ引き揚げる青森山田ナイン (カメラ・岡野 将大)

◆第106回全国高校野球選手権大会第13日目 ▽準決勝 京都国際3―2青森山田(21日・甲子園)

 準決勝で青森山田(青森)が京都国際(京都)に2―3で逆転負けした。初回に4番・原田純希(あつき)一塁手(3年)の適時打などで2点を先制。だが6回に3点を奪われ、その後は反撃を封じられた。初の決勝進出は逃したが6番・捕手の橋場公祐主将(3年)を中心に、春夏通じて初の4強入り。新たな歴史を刻んだ3年生たちが、この日スタメン出場した2年生4人ら後輩たちに思いを託した。これで出場した東北勢6校はすべて姿を消した。

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 あと1点届かなかった。京都国際に逆転負けし、悔しい準決勝敗退。青森山田・橋場主将は「相手が強かったな。そのひと言に尽きると思います」と振り返った。今春センバツは1回戦で対戦し、4―3でサヨナラ勝ち。相手にリベンジを許し、初の日本一まであと2勝のところで力尽きた。兜森崇朗監督(45)は「選手はよく頑張ってくれた。あともう1試合やりたい気持ちはあったけれど、仕方がないですね」と語った。

 初回に1死一、二塁から4番・原田の適時二塁打で先制。5番・吉川勇大遊撃手(3年)の中犠飛もあり2点を奪った。6回からはエースの関浩一郎投手(3年)が救援も、死球を挟んで3連打を浴びまさかの3失点。ここまで2戦計15回を投げてわずか1失点だった右腕が攻略された。

 打線は5回から登板した相手左腕・西村一毅(2年)を最後まで打ち崩せなかった。無死から走者を出したが強攻策での併殺や走塁の判断ミスなど、紙一重で流れをつかめず。指揮官は「1点を争う展開になったところで、勝負強い守備と打撃が相手の方が上でした」。攻めの姿勢で臨んだが、勝利にはつながらなかった。

 橋場主将や吉川は、中3時に青森山田リトルシニアで日本一を経験した。一方で、高校では関や原田ら県内出身選手に加え、全国から有望な選手が集まった。入学当初は少し“壁”があったという。津軽弁と関西弁で表現の異なる言葉を互いに教え合ったりして、自然と距離が縮まっていった。今夏の青森大会優勝後には、ベンチ入りメンバーが控えメンバーに優勝メダルをかけた。絆を深めてきた成果が、チームの歴史を塗り替える4強入りにつながった。

 「苦しい時期もあったけど、最後こうして甲子園に来て、青森山田の歴史を一つ変えられたのは誇りに思います」と3年間を振り返った橋場主将は、最後まで涙を見せることなく堂々と言葉をつないだ。試合後、3年生よりも号泣していた2年生に対しては「(準決勝に出場した)4人はいろんな部分でプレッシャーがかかってくると思うけど、彼らには甲子園ベスト4以上(の景色)を見せてもらいたいと思います」とエールを送った。日本一の夢を後輩たちに託し、春夏計7試合を戦った甲子園を去った。(有吉 広紀)

  ★青森山田・原田(1回に先制打。その後2四球を選ぶも)「みんなの応援に、期待に応えられなくて悔しい」

 ★青森山田・蝦名翔人遊撃手(2年。全試合スタメンもこの一戦は無安打)「先輩たちと日本一を取りたかった。もっと練習して、自分たちも(チームの)歴史を塗り替えられるよう頑張りたい」

 ★青森山田・下山大昂投手(2年。3試合連続先発でこの日は5回無失点)「持ち味は出せたと思う。もっと力をつけて、またここに戻ってきたい」

  〇…三塁側アルプス席では2002―11年に青森山田を指揮して春夏計8度甲子園に出場し、現在アドバイザーでチームに帯同している渋谷良弥さん(77)がグラウンドを見つめていた。兜森監督について「私でも、えっ、と思う采配がある。もう大監督ですよ」と初4強に進んだチームをたたえた。また前回出場の17年、遊撃のレギュラーで出場した工藤飛馬さん(25)もアルプス席で観戦。「懐かしいですね。(自分たちの)試合はあっという間に終わりました。選手には楽しんでやってもらえばいい」と話し、声援を送っていた。

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