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【ソフトバンク】正木智也、対右打者被打率.000の宮西尚生から“予告ヒット”のはずが決勝3号ソロ

スポーツ報知 / 2024年8月23日 23時31分

ソフトバンク・正木

◆パ・リーグ 日本ハム5―6ソフトバンク=延長10回=(23日・エスコンフィールド北海道)

 ソフトバンクが今季最大の5点差をひっくり返す大逆転劇で、優勝へのマジックナンバーを2つ減らして「21」とした。

 決めたのは正木智也外野手だ。5―5の10回1死。マウンドには、試合前まで対右打者の被打率が0割0分0厘だった宮西。打席に向かう前、村松打撃コーチに「初ヒット打ってきます」と予告したが、結果は、その上をいく劇的な左中間への3号ソロ。「手応えは完璧。入ってくれと思って走りました」とヒーローは、はにかんだ。

 伏線は7回の打席にあった。2死一塁でカウント2―2から河野のチェンジアップに空振り三振。その際、豪快にヘルメットを飛ばし、汗ばんで光る髪があらわになった。「きのうまでの自分の映像を見て、振り切れてない打席が多いと。回転不足だなと」。劇弾は同じ左腕からで、今度は3ボール1ストライク。「バッティングカウントだったんで、あの1球だけはホント思いっきり、ヒット狙いでなく長打を打てたらいいなという感じでした」と胸を張った。

 20日の楽天戦(楽天モバイル)で4打席無安打2三振と内容が悪く、21日の同カードはスタメン落ち。途中出場も果たせず「悔しい思いをした」と振り返る。仙台から空路移動した22日は、札幌市内で同学年の三浦らを連れてジンギスカンに舌鼓を打った。「休みを挟んだんで疲れもだいぶ取れました」。気分転換だけでなく、努力も怠らなかった。宿舎に帰ってから、宮西を含む日本ハム全投手の映像を食い入るように見つめた。

 この日はルーキーイヤーでプロ2戦目の2022年4月9日の西武戦(ベルーナ)以来、自身2度目の指名打者での出場となった。小久保監督は「柳町との守備の比較」と“慶応兄弟”の課題を指摘した。その上で正木の一発について「あそこは(カウント)3―1で長打を狙う場面。ああいうバッティングは続ける(のが大事)というか、そこが良くなかったらメシを食えんですよ、この世界では」と笑顔で語った。逆説的に、24歳の思い切りの良さをたたえた格好だ。

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