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メジャーも注目した巨人の台湾出身18歳 184センチ長身有望株の黄錦豪「夢は左の戸郷」…【From G】

スポーツ報知 / 2024年8月25日 7時0分

チームに合流した黄錦豪。1軍のマウンドを目指す(カメラ・岡野 将大)

 巨人の若手選手の今を伝える「From G」。第9回は、7月に育成選手契約を結んだ台湾出身の黄錦豪(ファン・ジンハオ)投手(18)。身長184センチの細身の体形からキレのある直球、スライダーなどを操り、メジャー球団からも注目されていた有望株。「戸郷選手のようになりたい」と理想を掲げる左腕が、入団後のチームや日本の野球の印象を語った。また、三沢3軍投手チーフコーチが黄の特長や今後の育成プランを明かした。(取材・編集=小島 和之)

 来日から約1か月半。黄は日本球界の雰囲気や日本の文化に肌で触れながら、新天地で順調にスタートを切った。

 「日本と台湾で生活は、ほとんど同じ感覚です。日本は食事の時にマナーがたくさんあるな、とは感じますが、驚きなどはなかったです。台湾にいる時から日本食では豚骨ラーメンが好きでしたが、まだ寮では出てないですね(笑い)」

 球団が将来の左のエース候補として期待を寄せる有望株。しなやかな腕の振りから投げ込む145キロ前後の直球を武器に、台湾の名門・平鎮高を6月に卒業したばかりだ。メジャー球団も熱視線を送る中、巨人でのプレーを選択した。

 「ジャイアンツはとても強いチームで、チームワークがとてもしっかりしている印象がありました。高校3年生の時にはプロの世界に行けるとは思っていなかったので、オファーがあった時には驚きがありました。日本の野球のタイプが好きでもありましたし、台湾で学んできた野球とも似ている部分が多くあり、慣れていけると感じていました」

 憧れは、24歳の若さで巨人投手陣を支えるエース・戸郷だ。

 「戸郷選手のようになりたい。自分が高校生の頃から戸郷選手のことは知っていましたし、投球がとても安定しています。日本に来てから少し話をさせていただく機会があり、日本と台湾の野球や天気の違いについて話をしました。トレーニング時の姿や、真面目で強いメンタルを見ていて、とても格好いいと感じます」

 異国での挑戦へ向けて、家族からは「他の人よりも一生懸命にやってきなさい」と送り出されたという。台湾出身の選手は1人だが、高卒育成ルーキーの園田や千葉といった同年代の存在が支えと刺激になっている。

 「期待に応えようと一生懸命に練習をしていますが、ジャイアンツには優れた選手が多いので、少しだけプレッシャーも感じています。千葉や園田は台湾の同年代の選手に比べて、練習に取り組む姿勢がすごく真面目だと感じます」

 7月に入団会見を行い、その後は来季以降を見据えた体づくりを進めている。

 「フォームを安定させることを目指して、腹筋や左肩周辺の筋肉を強化しながら体のバランスを鍛えていきたいと考えています」

 持ち球はカーブ、スライダー、チェンジアップの3つ。最も自信を持つスライダーは、対左打者への切り札になる。

 「スライダーは左打者に対して勝負する時によく使っています。右打者にはチェンジアップがありますが、たまに直球のようになってしまう時があります(笑い)」

 座右の銘は幼少期、少年野球チームのコーチから贈られた言葉だという。

 「『自分の気持ちが未来を決める』という言葉を大切にしています。しっかりと練習をすることで、自分はもっと強くなることができるし、成長を感じることができるからです」

 グラウンドを離れれば普通の18歳。ゲームが趣味で、人気野球ゲーム「MLB The Show」がお気に入り。特技は寝ることだと笑う。これまであだ名や愛称はなかったといい、巨人ファンから新しい愛称を募集中だ。

 「基本的には8時間以上は寝ていますし、5分もあればすぐに寝ちゃう(笑い)。これまでは名前で呼ばれていて、あだ名は特になかったので、ファンの方に自由につけていただけたらうれしいです」

 現時点では流動的だが、実戦デビューは10月の、みやざきフェニックス・リーグ以降となる見通しだ。

 「今はしっかりとトレーニングして、試合の時にちゃんと投げられる準備を進めていきたいです」

 異国で力強く羽ばたくための下地を、じっくりとつくり上げる。

 ◆黄 錦豪(ファン・ジンハオ)2005年12月4日、台湾・台東生まれ。18歳。中学時代から台湾の数々の大会で実績を残し、平鎮高を経て今年7月に巨人と育成選手として契約。身長184センチ、77キロ、左投左打。背番号は「041」。

 ■三沢3軍投手チーフコーチ「現在は2月の春季キャンプのような期間」

 黄は、高校を卒業してから少しブランクがある中で来日し、環境も変わったという状況も踏まえて、現在は2月の春季キャンプのような時間に充てています。今後、投球の強度を上げていくために、体幹や肩回りのトレーニングメニューを、しっかり取り組んでいます。

 まだキャッチボールでしか投球はチェックしていませんが、力を出すという点に関してはすごくいいものを持っています。そういったものが投球につながってくると面白いのかなと感じています。今後は10月のフェニックス・リーグから11月にかけて、打者相手の投球に入っていけたらと考えています。来年は通常通りに春季キャンプに参加し、他の投手と同じように試合に入っていけるよう、今年はしっかりと準備を進めていきたいです。(3軍投手チーフコーチ・三沢 興一)

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