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上田桃子「ショットもパットも良くて」昨年大会最終日暫定首位も雷雨中止で涙…雪辱Vへ2差4位

スポーツ報知 / 2024年8月25日 5時30分

1番ティーショットを放つ上田桃子(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー ニトリレディス 第3日(24日、北海道・桂GC=6651ヤード、パー72)

 25位から出た通算17勝の上田桃子(38)=ZOZO=が1イーグル、6バーディー、2ボギーのこの日最少66で回り、通算8アンダーで首位と2打差の4位に浮上した。昨年大会は最終ラウンドで首位タイまで伸ばしていたが、悪天候による中止に泣き、前日までの結果となる4位に終わっていた。今年は約2年4か月ぶりのVで雪辱を期す。脇元華(26)=GMOインターネットグループ=、桑木志帆(21)=大和ハウス工業=が10アンダーで首位。

 一気に明るい表情を取り戻した。上田は15、17番のボギーで流れを失いかけたが、18番で10メートル弱のバーディーパットを沈めた。「パッティングでいいリズムを心がけた」。右ドッグレッグが多く、難易度が高いコースと格闘しながら「いいところ、悪いところが両方出ている」と自身のショットを分析。12番パー4は109ヤードを50度ウェッジでカップインさせてイーグルを奪うなど、12ホールで7つ伸ばす猛チャージだった。

 1年前のリベンジへの思いがある。小樽CCで行われた昨年大会の最終ラウンド、9ホールで4つ伸ばして、暫定ながら首位タイにいた。だが、雷などの悪天候で中止が決まり、前日までの結果で4位となっていた。「ショットもパットも良くて、終わってしまい残念だったが、仕方ない」と“幻”の最終ラウンドを淡々と振り返るが、2年以上も勝利から遠ざかるだけに「トップと5打差以内で最終日を迎える位置にいられればと思っていた」と執念をのぞかせた。

 この日最少の66で、首位と2打差の4位と混戦のV争いに食らいつく。今季は5月まで左手に痛みを抱えるなど、トップ10は2回にとどまる。それでも「今は全く痛くない。体調もいい」と狙いとする秋のメジャーシーズンへ調子を上げてきた。

 7月22日には恩師の坂田信弘氏が76歳で亡くなった。「ゴルフの技術だけでなく、いろんな部分を教えていただいた」と人間的にも成長させてくれた師匠にも感謝を忘れない。22年、富士フイルム・スタジオアリス女子オープン以来の優勝へ、25日の最終日は曇り予報。北の大地の夏空に泣いた前年のような展開は考えにくい。「自分のいいところが出せれば」。38歳が勝負師の顔つきになった。(岩原 正幸)

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