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「有効に使えた」巨人・菅野が後半戦から取り入れた新武器 3球駆使し中日4番5番斬り

スポーツ報知 / 2024年8月26日 5時10分

8回途中無失点の好投で12勝目を挙げた菅野(カメラ・清水 武)

◆JERA セ・リーグ 巨人2―0中日(25日・東京ドーム)

 喉に異変が起きるほど、思いがあふれ出た。7回。菅野はベンチで坂本の先制2ランに叫び、拳を握って喜びを爆発させた。自身も「投」の主役として好投し、7回1/3を5安打無失点で両リーグ単独トップの12勝目。巨人での通算133勝は内海哲也に並ぶ球団11位の数字となった。降板後には、声がかすれていた。

 「勇人さんの本塁打の時に叫びすぎて、声が潰れました。チームにとっても大きい本塁打でしたし、今日は負けられない一戦だったので、この勝利は本当に大きい。今年一番いい試合だったと思います」

 V争いをするチームの位置を考えても「勝ち続けないといけない」と気合が入った一戦。親交もある1学年上の大野との、11日以来の再戦にも心が燃えた。前回は投げ合いに勝ったが、左腕は1週間前に好投しており「正直、今日対戦するのが怖かった」という。さらに相手は6回まで無安打投球。5回まで3度得点圏に走者を背負ったが、「冷静に分析しながら投げられた」と要所を締めた。

 キャンプから温め、後半戦から導入している無走者時の「ノーワインドクイック」も「有効に使えた」。ノーワインドアップのモーションから足をほぼ上げずに投じてタイミングを外すもので3球駆使。一発警戒の中で6回に4番・細川を遊飛、5番・石川昂を空振り三振に仕留めた。今季の中日戦は5戦5勝と好相性ぶりを遺憾なく発揮している。

 自身の貯金も10で、チームの大きな力になっている投手陣最年長。マウンドでの姿も長年後輩への手本になっているが、グラウンド以外の姿もしかりだ。社会貢献活動としてオフの病院訪問や日本介助犬協会への支援を続ける。児童養護施設の子どもたちにランドセルを贈る「ランドセル基金」を内海投手コーチから引き継ぐ今村は「そういった部分も尊敬できますし、見て育ってきた」と明かした。

 これで自身5連勝。阿部監督は「ヒットは打たれましたけど、我慢して後をしっかり抑えて、よく頑張ったと思います」と、たたえた。お立ち台で「まだまだ厳しい戦いが続くと思いますけど、声を治して来週も頑張ります」とできる限りの声を振り絞り宣言した菅野。リーグVへ、その存在はこの上なく頼もしい。(田中 哲)

◆清水隆行氏が見た勝利のポイント…出塁許しても ここぞでミスなし

 菅野は再三、出塁こそ許しても「試合がどうなるか」という1球でミスがなかった。象徴は、坂本の一発で先制して迎えた8回、代打・ブライトをフルカウントから外角低めいっぱいのカットボールで見逃し三振に斬った場面。投手戦の均衡が崩れると、不思議と試合が大きく動くもの。先頭を四球で出していたら試合は分からなかったが、そこで最高の球を投げ切るのはさすがだ。24日は浅野、井上の若手で勝ち、この日は坂本&菅野のベテランで勝つ。いろいろな選手が活躍することで生まれる勢いこそ、優勝するチームに必要なものだ。

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