【高校野球】科学技術が敗者復活戦を７回コールドで制し２年ぶり静岡県大会切符…右腕・石川晴が投打で活躍

清流館打線を７回１失点に抑えた科学技術のエース・石川（カメラ・塩沢　武士）

◆高校野球◇秋季静岡県大会予選　▽敗者復活戦　清流館１－１０科学技術＝７回コールド＝（２５日・草薙）

　代表決定戦と敗者復活戦の計１１試合が行われた。科学技術は敗者復活戦で清流館に１０―１で７回コールド勝ちし、２年連続の県切符をつかんだ。エースの右腕・石川晴（２年）が投打で活躍した。

　悪夢は振り払った。２１日の県切符を懸けた代表決定戦で、７―０とリードしながら藤枝明誠に逆転サヨナラ負けを喫した科学技術が、敗者復活戦で息を吹き返した。１４安打１０得点の７回コールドで清流館を撃破して２年連続で県出場を決めた。

　前回はベンチで敗戦を見届けたエース・石川が好投した。８月上旬に背筋を痛めた影響で、明誠戦は５回を無失点に抑えて予定通り６回からマウンドを譲ったあと悲劇が待っていた。「もう少し投げていれば、という思いはあった。きょうはいけるところまでいくつもりだった」。中３日の登板で７回１失点の粘りの投球を見せた。

　打っても、５回に先頭打者で右前打。死球を含め７連打などで８得点を奪うビッグイニングの口火を切った。打者一巡で回ってきた１死三塁に右前適時打も放った。「県は出るだけではなくひとつでも多く勝ちたい」と、ヒーロー。逆転負けのショックを払拭（ふっしょく）した科学技術が県大会へ乗り込む。

（塩沢　武士）

　〇…静岡学園は敗者復活戦で清水西・川根に４－１。先発の中山直央翔（なおと、２年）が７回無失点の好投だ。チャンスに代打を送られ、８回から渡辺昊（そら、１年）に託したものの、１失点リレーで県切符取りに貢献した。「前回は体の開きが早かったので３日間で修正した」。夏の選手権準Ｖだった関東第一高出身で、昨秋９月から就任した長谷川直樹監督（３７）は「母校に力をもらった。いつか甲子園で関東第一と対戦したい」と、話した。