藤井聡太王位、２つ目の永世称号決めるか 第５局１日目の午前のおやつは「抹茶本生わらび餅」、渡辺明九段は「メロンショート」

王位戦七番勝負第５局１日目の午前のおやつに出された藤井聡太王位の「抹茶本生わらび餅」（左）と渡辺明九段の「メロンショート、アイスコーヒー」（日本将棋連盟提供）

　将棋・藤井聡太王位＝竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖と七冠＝に渡辺明九段が挑んでいる第６５期王位戦七番勝負第５局が２７日午前９時、兵庫県神戸市の有馬温泉「中の坊瑞苑」で２８日との２日制で始まった。

　シリーズはこれまで藤井が〇●〇〇の３勝１敗。藤井は２１歳１１か月で史上最年少記録を５３年ぶりに更新して初の永世称号を得た「永世棋聖」に続き、連続５期による「永世王位」（通算１０期も条件）に、あと１勝としている。

　渡辺の深い研究に大苦戦している番勝負だが第４局（今月１９、２０日）は危なげない完勝で、Ｖ５に王手。本棋戦では２敗以上したことがない藤井を、王位初戴冠を狙うカド番・渡辺がどう攻略して踏ん張るか注目される。

　先手は藤井で飛車先の歩を突き、渡辺は角道を明けた後に△４四で止め、角交換を消し、戦型は雁木に。藤井は▲３八飛と移し、おやつが配膳された午前１０時で渡辺が悩んで手を止め、２１手まで。

　午前のおやつは藤井が「抹茶本生わらび餅」。渡辺がケーキの「メロンショート」とアイスコーヒーで和洋に分かれ、渡辺は対局室で味わいながら盤上を見つめた。

　持ち時間各８時間。１日目は午後０時３０分から１時間の昼食休憩を取った後、午後６時の段階の手番が封じ手をして、翌２８日に指し継ぐ。