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奈良井翼が判定で辛くも初防衛「おもんない試合してすんません」 日本スーパーフェザー級タイトルマッチ

スポーツ報知 / 2024年8月27日 21時19分

6回、福井貫太(左)に右ストレートを放つ奈良井翼(カメラ・岡野 将大)

◆プロボクシング ▽日本スーパーフェザー級(58・9キロ以下)タイトルマッチ10回戦 王者・奈良井翼(判定)同級2位・福井貫太(27日、東京・後楽園ホール)

 日本スーパーフェザー級タイトルマッチで王者の奈良井翼(RK蒲田)とタイトル初挑戦となる同級2位・福井貫太(石田)が激突した。試合は両者、決定打を欠き、判定にもつれこみ3―0で、奈良井が初防衛に成功した。試合後は「負けてたと思うんですけど、勝ってしまってすんません。おもんない(面白くない)試合してしまった」とリング上で謝罪した。

 24歳の奈良井が14勝(10KO)2敗、30歳の福井が12勝(8KO)6敗1分け。

 奈良井は4月に王者の原優奈(真正)を5回TKOで下して人生初のチャンピオンベルトを手にした。今回は王者としての初戦となるが「追われる立場って言われるんですけど、初防衛というのは自分としては、また挑戦なので。だから、チャレンジャーのときと何も変わらない」とキッパリ。挑戦者としての姿勢で臨むことを強調。理想の展開は「どつきあいにならないこと。一方的に勝てればベスト」とこの日の試合に臨んでいた。

 対する福井も初のタイトル戦だが「どの試合も落としたらあかん試合の中でやってきてるんで。いつも通りの試合」と、こちらも普段通りリングに上がった。石田ジム最初のプロ選手であり、「1号になった以上、チャンピオンになって会長を喜ばせたい」と元WBA世界スーパーウエルター級(66・6キロ以下)暫定王者である石田順裕(のぶひろ)会長への恩返しのタイトル奪取を誓っていた。

 1回は両者、ジャブを打ち合い、様子を探りあう静かなスタートとなった。2回は王者の左フックがクリーンヒット。逆に挑戦者も左フックをヒットすると打ち合いになり、一気に会場がヒートアップした。

 3回になると、お互いに相手パンチを警戒したのか、再び様子をうかがい合う展開となった。4回も大きな動きなく5回に入った。奈良井はボディーやワンツー、福井はジャブとカウンターを打ち込んでいく。5回終了後の公開採点では48―47の福井支持が2人、48―47の奈良井支持が1人となった。

 6回は福井のカウンターの右ストレートがヒット。

7回、奈良井が左右のボディーを力強く打ち込むと8回、ワンツーなどでさらに王者が攻勢を強めていった。しかし、結局、ともに倒しきれず判定決着となった。

 勝利したが、ジャブで距離を取られて踏み込めなかった奈良井は「とりあえず、しっかり練習します」と最後まで歯切れが悪かった。

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