「自分も戦える」テニス内島萌夏の意識変えたスペインでの一戦

◆テニス　全米オープン　第１日（２６日、ニューヨーク・ナショナルテニスセンター）

　日本女子のトップで世界ランキング６４位の内島萌夏（もゆか、２３）＝安藤証券＝が、全米初出場で初勝利を挙げた。シングルス１回戦で同１１１位のタマラ・コルパチュ（２９）＝ドイツ＝に３―６、６―３、６―４で逆転勝ち。４大大会本戦全出場達成を勝利で飾った。２回戦では同１０１位のユレ・ニーマイアー（２５）＝ドイツ＝と対戦する。

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　内島の躍進のきっかけは、約４か月前にさかのぼる。スペインで行われた４月８日開幕のツアー下部大会１回戦で、世界５３位（当時）のルス（オランダ）と対戦した。内島は当時１４３位で、ランク上の相手に１―６、１―４と惨敗近くまで追い込まれた。

　しかし、「負けるなら、全てを出し切ろう。まず１ポイントずつ」と気持ちを切り替えると、楽になった。ゲームが奪えるようになり、気がついたら逆転していた。「本当に自信になった。自分も戦えるんだと思えた」。そのまま勝ち上がり、一気に優勝の栄冠を手にした。

　この一戦が大きかったという。「自分の力が通用するのだから、最後まであきらめてはいけない」。この次戦の東京での大会こそ８強だったが、４月下旬から３大会連続の優勝。５月下旬の全仏では予選を勝ち上がり、本戦で全仏初出場初勝利につなげていた。

（吉松　忠弘）