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「幸運もあったかな」藤井聡太王位がV5で史上最年少「永世2冠」 レジェンド棋士の記録2歳8か月上回る

スポーツ報知 / 2024年8月29日 6時0分

対局後、色紙を持って会見に臨んだ藤井聡太王位(カメラ・筒井 政也)

 将棋・藤井聡太王位(22)=竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖との七冠=に渡辺明九段(40)が挑んだ第65期王位戦七番勝負第5局が28日、神戸市有馬温泉の「中の坊瑞苑」で前日から指し継がれ、先手の藤井が渡辺に97手で勝ち、V5を達成。7月に21歳11か月の最年少で決めた初の永世称号「永世棋聖」に続いて「永世王位」の資格を得て、羽生善治九段(53)の24歳9か月を上回る22歳1か月での“永世二冠”最年少記録となった。

 18歳だった2020年8月に木村一基王位(51)をストレートの4連勝で下して、棋聖に続く二冠目の王位を奪取してから4年。シリーズで2敗以上を一度も許さず連続5期を達成し、通算10期でも資格を得る「永世王位」の称号を最短で獲得した。藤井は「意識はしてなかったですが、うれしく思っています。この5期を通して自分自身、いろいろな経験を積むことができた」と言葉を紡いだ。

 初の永世称号資格獲得は、中原誠十六世名人(76)が1971年の棋聖戦で達成した最年少記録(23歳11か月)を2年更新したが“永世二冠”は羽生が「永世棋王」(95年3月)、「永世棋聖」(同7月)で決めた24歳9か月を2歳8か月も上回った。複数の永世資格者は5人目になる。

 太閤豊臣秀吉も愛した有馬温泉決戦は、2日目に飛車を縦横無尽に動かして竜を成り捨て、リードを広げた。今シリーズは「押されていた将棋が多かったので、防衛の結果は幸運もあったかな」と苦戦ぶりも認めた。

 永世称号をタイトル獲得順に達成中の藤井だが、三冠目だった叡王(通算3期)は伊藤匠叡王(21)に6月に奪われたばかりで、永世条件の通算5期は来期に奪冠して最短でも26年。五冠目の王将は永世条件が通算10期と厳しく、連続3期の藤井が防衛し続けても「永世王将」資格は31年の年頭。「永世三冠」を最速で狙えるのは、四冠目のタイトルで、連続5期の条件がある「永世竜王」だ。

 16年12月のデビューからの連勝記録を「29」で止められた佐々木勇気八段(30)との竜王戦七番勝負(10月5、6日開幕)は連続4期を決め、永世へ王手をかけたい。「長考派のイメージ。お互いの読みがぶつかり合う将棋を指せれば」とタイトル戦の場でのフレッシュ対決を楽しみにした。

 その前に「気持ちを切り替えて」昨年10月に初の八冠を決めた王座の初防衛戦が9月4日に始まる。奪冠に燃える前王座・永瀬拓矢九段(31)については「佐々木八段とともに序中盤の研究が深い。後れを取らないように」。叡王を失って七冠に後退しても、棋士道の前進は止めない。(筒井 政也)

 ◆渡辺九段「残念」 〇…渡辺は藤井と6回目のタイトル戦も2勝以上を挙げられなかった。開幕前は「思っていたより早く戻ってこられた」と03年(王座戦敗退)以来22年連続のタイトル戦登場を喜び、第1局の千日手成立からの粘り(逆転負け)、第2局快勝と、これまでの番勝負で最も苦しめたが「途中まで内容的にはまずまず戦えたが、4局目からは全然いいところがなかった。残念」と失速にガックリ。午後3時のおやつ「季節の果物タルト」は午後6時21分の終局後も、手つかずのままだった。

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