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浅野翔吾「完璧でした」打てば負けない“神話弾”の裏に「絶対に試合に出る」超音波治療

スポーツ報知 / 2024年8月29日 5時0分

3回2死三塁、浅野が左越えに3号2ランを放ち、高々とバットを掲げる(捕手・松本直=カメラ・池内 雅彦)

◆JERA セ・リーグ ヤクルト2―3巨人(28日・神宮)

 巨人がヤクルトとの接戦を制し、4連勝で貯金を今季最多の13とした。「2番・右翼」で出場した浅野翔吾外野手(19)が、3回に左翼へ3号2ラン。今季のホームランは全て先取点をもたらし、チームは全勝と“神話弾”になりつつある。先発のF・グリフィン投手(29)は6回2失点の粘投で、球宴後初の白星となる6勝目をマーク。広島が勝ったため首位浮上はならなかったが、0ゲーム差を守った。

 浅野は白球の行方を目で追うと、確信した。豪快なフォロースルーそのままに、バットを握った左手を高く高く突き上げる。「完璧でした」。球場全体がどよめく中、神宮の夜空に鮮やかな放物線を描いた。

 「チャンスで回ってきたら絶対に打つと強い気持ちで打席に入った。最高の結果になって良かったです」

 両チーム無得点の3回2死三塁。2ボール2ストライクからサイスニードの真ん中低めのスプリットを捉えた。24日の中日戦(東京D)以来、3試合ぶりの3号2ラン。6月のオフの日には六大学野球を観戦するなどしていた神宮での初アーチで均衡を破った。

 燃えていた。前日27日の同戦では6回2死三塁で前の打者の丸が申告敬遠され、2死一、三塁で迎えた打席で遊ゴロ。「丸さんが敬遠されて、チャンスで回ってきたのに打てなかったのが悔しかった」。熱き魂を胸に宿し、リベンジした。

 心配も振り払った。前日27日の同戦では初回に吉村から左腕に死球を受けて、もん絶。プレーは継続したものの、3打数無安打で6回裏の守備から途中交代していた。1軍再昇格時に「チャンスを逃さないようにしたい」と決意を込めていた19歳。引き下がるわけにはいかなかった。「絶対に試合に出るつもりでした」。超音波による治療を施して準備。「(左腕は)大丈夫です」と話す通り、不安を吹き飛ばす一発をたたき込んだ。

 1軍再昇格後は42打数15安打、打率3割5分7厘、3本塁打、11打点。躍進を支えるのは肉体との向き合い方の変化にある。昨秋に腰を痛めた影響もあり、意識改革。故障防止を念頭に、股関節や胸郭(胸の外郭を作るかご状の骨格)を重点的にストレッチすることを日課にした。ファームでは試合後に神田トレーナーとマンツーマンで実施。「前とはだいぶ変わってきたと思う」。運動効率が高まり、体のバランスも整った。1軍昇格後も試合の前後で欠かすことなく、ケアをする。出場への飢えが背番号51を突き動かす。

 若武者が打つと、チームが自然と盛り上がる。ここまで浅野の3本塁打は全て先制弾で、放った試合は3戦全勝。阿部監督は「大きな先制のホームランだった」と絶賛。2番に入ってから4連勝となり、今季最多の貯金13とした。11試合連続スタメン出場と居場所をつくりつつあるが、慢心は全くない。「年が一番下ですし、いつ落とされてもおかしくないので、落とされないように優勝のためにやっていきたい」。首位・広島とはゲーム差なし。熱気渦巻くチームに、浅野が勢いをもたらし続ける。(宮内 孝太)

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