大坂なおみの４年７か月ぶりトップ１０撃破は２度の優勝でもぎ取った推薦枠が引き寄せた

◆テニス　全米オープン　第２日（２７日、ニューヨーク・ナショナルテニスセンター）

　２度の大会優勝を誇る世界ランキング８８位の大坂なおみ（２６）＝フリー＝が、４年７か月ぶりのトップ１０撃破で初戦快勝だ。女子シングルス１回戦、１７年全仏覇者で同１０位のエレナ・オスタペンコ（２７）＝ラトビア＝に６―３、６―２でストレート勝ち。トップ１０からの勝利は、２０年１月のブリスベン国際準々決勝で同９位（当時）のベルテンス（オランダ）に勝って以来。２回戦では同５２位のカロリナ・ムホバ（２８）＝チェコ＝と対戦する。

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　大坂は今大会、大会推薦でワイルドカード枠での出場となっている。ロサンゼルスが拠点で、４大大会初優勝を含む２度の優勝が全米ということを考えれば、推薦枠は妥当だ。ただ、推薦枠を得られなければ、大坂は予選からの出場を余儀なくされており、この日の勝利にもつながらなかったかもしれない。

　大坂は出産から復帰する際、大会エントリーのための救済措置の世界ランキングが４６位で登録されていた。しかし、同ランクが使えるのは復帰後、４大大会は２大会のみ。すでに１月の全豪、５月の全仏で使い、全米では使用不可だった。

　全米のエントリー締め切りは７月１５日の世界ランクで大坂は１０２位（当時）。本戦には入れなかった。予選に回れば、いくら元世界女王でも、本戦入りまで３回勝ち上がるのは簡単ではない。過去２度の優勝でもぎ取った推薦枠が、この日の勝利の陰の立役者だった。（吉松　忠弘）